ウラベニホテイシメジ
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ウラベニホテイシメジ(裏紅布袋占地、学名Entoloma sarcopum Nagasawa & Hongo.)は、ハラタケ目イッポンシメジ科イッポンシメジ属のキノコ。旧学名は、Rhodophyllus crassipes (Imaz.et Toki) Imaz.et Hongoであったが、20世紀初頭にセイロンで発見された別のキノコにつけられた学名であったことが判明し、属名の改称と共に種小名が新しく付けられた。
傘は径7~12cm、先の丸い円錐形から中高の平らに開く。表面は平滑で灰褐色に薄く覆われ、のち細かいかすり模様となる。ひだはやや疎、汚白色のち肉色となる。柄の長さは10~18cm、白色、中実。食用である。
大型でボリューム感があり、歯切れのよさが身上。キノコそのものは、ややうまみに欠け、あまりだしは出ない。全体的にほろ苦く、多少粉臭が気になるので、さっとゆでこぼして料理するとよい。油炒めや醤油を使った味付けにあう。
一部、有毒と言われているところもあり、新聞などでもそのように掲載されたこともあるが、全くの食用菌である。恐らく、似た仲間に有毒のイッポンシメジやクサウラベニタケがあり、誤食が多いことが考えられる。これらのキノコは傘の表面に光沢があり、本菌には傘の表面に白い粉のようなものがあり光沢がないことで同定できる。山にキノコ狩りに行っても代表的な食用菌でもっとも目にするのは本菌であろう。