エンドウ (鉄道模型メーカー)
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株式会社エンドウは、おもにHOゲージの鉄道模型を製作しているメーカー。かつてはTER(遠藤商店)の略号を記していた。
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[編集] 概要
金属プレス成型技術では定評のあるメーカーであり、それゆえその製品ラインナップはプレス技術を生かしやすい、電車や気動車、電気機関車(新性能型)等の、俗に言う「箱物」を主力商品としている。
[編集] 本社工場所在地
- 本社一画に設置されたパノラマゲージで鉄道模型ファンを招待する「公開運転会」が年に数回開催される。
[編集] 製品
[編集] HOゲージ製品
カツミ模型との関係が深く、かつてはインサイドギア方式の動力装置を備えた製品群で知られたが、近年は自社設計によるユニバーサルジョイントと密閉型ギアユニット、それにキヤノン製モーターを組み合わせた、耐久性と汎用性の高い動力装置で知られる。
電気機関車は主としてJRの最新型を生産しているのに対し、電車は江ノ島電鉄1000系電車、西武10000系電車など、他社が手がけない私鉄の車両を多く生産しているのが特徴である。
[編集] Nゲージ製品
1970年代後半より1980年代中盤にかけてはそのプレス成型技術をフルに生かした真鍮製Nゲージ製品シリーズを展開し、以下のような製品を販売していた他、ダイキャストを多用した堅牢な動力ユニットを、グリーンマックスに対して長期に渡ってOEM供給していた。
- 国鉄72系電車(グリーンマックス製プラスティックキットの組み立て品)
- 国鉄103系電車(ATC対応高運転台車。同上)
- 国鉄201系電車(900番台)
- 国鉄30系気動車
- 国鉄DD51形ディーゼル機関車
- 国鉄24系25形客車
- 国鉄EF10・12・13・15・16・18・56・57・58・59形電気機関車(組み立てキットを含む)
- 国鉄9600形蒸気機関車(デフレクター有り/無し)
- 新幹線0・200系電車
- 近畿日本鉄道3000・8800・12200・20100・30000系電車
- 京阪電鉄3000・5000系電車
- 阪急電鉄6000・6300系電車
- 京成電鉄AE1系電車
- 京王帝都電鉄3000・5000系電車
- 都営地下鉄10-000系電車
これらは一部を除き車体を真鍮版の一体プレス成型で製造されていたため、総じてディテール表現が少なかったが、シャープなプレス成形と印刷塗装によるすっきりした表現は高く評価されていた。これらの内、私鉄系各形式は以後長期に渡って他社から製品化されていない車種が大半を占めており、ネットオークションや中古市場での価格が高騰しているものが少なからず存在する。
また、これらの車両を走らせるための線路も販売しており、初期にはプレス成型品の金属製道床を持つオリジナル規格品を、後半はトミックス製品とほぼ同じ寸法で、ジョイナー部分の構造を変更した樹脂製道床タイプの製品を、それぞれ販売していた。
[編集] ナローゲージ製品
1980年代中盤にはNゲージと同じ9mm幅の線路を使用する、1/87スケールのナローゲージ製品製造に着手し、木曽森林鉄道のボールドウィン製B1リアタンク式蒸気機関車や、運材車、客車、それにカブース(車掌車)が製品化され、その後建設省立山砂防軌道用酒井鉄工所製ディーゼル機関車が発売された。それ以外にも、模型誌広告では単端式ガソリンカーの製品化が予告されていたが、これは結局発売されず、このナローゲージ製品シリーズはそのままフェードアウトしている。
[編集] その他
1985年の科学万博のリニアモーターカー(HSST)(現在は岡崎公園に保存)の模型を生産していた事もある。
[編集] 外部リンク
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