オーディナリー・テンペラメント
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[編集] 概要
オーディナリー・テンペラメント(Ordinary Temperament)は17世紀後半からフランスのヴェルサイユ宮廷で鍵盤楽器に用いられていた調律法である。18世紀フランス音律ともいう(18c-French Temperament)。フランソワ・クープラン、ルイ=クロード・ダカン、ジャック・デュフリらが使っていた。使用可能な調がアーロンの中全音律より若干多い。
[編集] 調律法
ミーントーン5度を作るところまではアーロンの中全音律と同じである。その後は純正長3度を作り純正5度を作る、という流れになる。
純正長3度
- まずaからa'のオクターブをゼロビートに合わせる。
- g'からb'を純正長3度ゼロビートにとる。
a'からf'を純正長3度ゼロビートにとる。
- b'からbのオクターブをゼロビートに合わせる。
- g b d'、f'a'c"の長三和音の響きに問題がないか確認する。
純正5度
- b'からf#'、f#'からc#'、c#'からg#'を純正4、5度ゼロビートにとる。
f'からbb'、bb'からeb'を純正4、5度ゼロビートにとる。