鍵盤楽器
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鍵盤楽器(けんばんがっき)は、鍵盤(キーボード)と呼ばれる、楽器を操作するためのインタフェースをもった楽器の総称である。
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[編集] 主な鍵盤楽器
[編集] 発音形態での種別
実際の発音の方法は、次のように分かれる。
物理的発音
- 弦楽器的
- 打楽器的
- 金属棒をたたく。
- チェレスタ
- 鍵盤付きグロッケンシュピール
- トイピアノ: 玩具ピアノ。現代音楽にも用いられる。
- ローズ・ピアノ: 金属の平板をたたいた振動を電気信号として増幅する電気鍵盤楽器
- 金属棒をたたく。
電子的発音
- 電子楽器
- 電子的に発音され、鍵盤は発音のためのスイッチとして機能する。そのため、鍵盤部は発音部とケーブルなどで電気的に接続されていればよく、物理的に一体化している必要はない。一般に鍵盤楽器というくくりでグルーピングされる際は、鍵盤部が発音部など他の機構と一体化しているものをいう。広義では分離しているものも含めて呼ぶこともある。広義の極端な例として、鍵盤部分単体も鍵盤楽器の一部であり、一般に市販されている。
[編集] 音量増幅での種別
- なし
- 共鳴板
- 電気楽器
- 共鳴板によって音を大きくするのではなく、鍵盤操作による打鍵による物理的振動(機械的発音)をピックアップコイルで電気的振幅(アナログ)に変換しアンプ(増幅器)によって音を大きくして使用する。エレキギターと同様の原理。電気ピアノは1929年にドイツでグランドピアノに装着されたのが最初といわれている。通常のピアノなどではマイクで音を拾って大きな音として増幅するにはその集音方法に制限があり、ポピュラー音楽のステージなどでの使用にはある程度以上の音響の専門家が必要となるが、電気楽器であれば演奏者だけでもその使用に気を使うことなく雑音のない音が増幅できる。またこれによりエレキギター同様、多様な電気的な効果(エフェクト)が使用可能になった。また、従来の鍵盤楽器とは異なる音色として、単に電気増幅する鍵盤楽器という以上に独立した別の楽器として好んで愛用されたものもある。1980年代から1990年代にかけて、電気鍵盤楽器の特徴が電子楽器に取り込まれたことにより現在では電気鍵盤楽器単体が使用されるケースはすくなくなり、多くが電子楽器の使用に置き換わっている。