クリノメーター
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クリノメーター(inclinometer)とは、地質調査(地上踏査)を行う際に用いる測定器具。露頭などの断面からは地層や断層の面としての走行・傾斜を正確に判定できないため、露頭の一部を削るもしくは補助板を用いて測定する。
歩測などを組み合わせれば、1人でも簡易測量(ルートマップの作成)を行うことができる。
[編集] 概要
外見は長辺10cm、厚さ2cm程度の長方体である。材質は木製または堅牢なアルミ合金製であるが、最近の製品は後者がほとんど。水準器、方位磁針、傾斜計、小型望遠鏡(省略しているものもある)などが組み込まれている。
[編集] 観測方法
走行については、地層や断層面にクリノメーターを置き、水準器が水平状態になった際の方位磁針の値を観測する。また、傾斜については、傾斜計にて走行方向に直交する最大の傾斜角を測定する。