クレマン
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クレマンとはパチスロのコイン投入口から挿入し、不正にコインクレジットを増やす器具である。
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[編集] 概要
パチスロにはコイン投入口があり、ここからコインを投入するとまずベットランプが点灯し(最高3枚まで)、さらにコインを投入するとクレジットが増える(最高50枚まで)仕組みである。クレジットがあれば、コインを投入しなくともベットボタンを押すだけでベットランプが点灯し遊技可能となる。クレマン(あるいはクレマン君などと呼ばれる)は、このコイン投入口から挿入しスイッチに触れることで、一瞬でクレジットを満タンに出来る装置であり、「クレジットを満タンにする」ことからクレマンの名がついた。スイッチ部分は透明もしくはパチスロの投入口部分とそっくりに似せてあるため、いったん挿入すると外見上からの判別はきわめて困難である。
この装置を使うことで打ち手はコインを借りることなく遊技を続けられ、あるいはクレジットの払い出しボタンを押してコインの払い出しを受けることが出来る。
店舗でのクレ満くん等によるクレジット上げ、体感器使用等の不正行為による玉・メダルの獲得は「刑法235条・窃盗罪」、また不正行為が目的での入店は、店舗管理者の意思に反する立ち入りとして「刑法130条・建造物侵入罪」が適用され、法により罰せられる。
[編集] 仕組み
パチスロのコイン投入口からコインを投入すると、コインは筐体内部の経路を通ってコインセレクターと言う装置を通過する。コインセレクターとはコインの通貨を判断するためのセンサーであり、コイン経路の一方に発光体、反対側のセンサーでその光を感知するというのが基本的な構造である。コインがこの部分を通過すると光が遮断されるので、これをセンサーで感知して通過したコインの枚数をカウントするという仕組みである。(あくまでこれは基本的な仕組みであり実際のパチスロではもう少し複雑な構造となっているようだが、詳細な構造は保安上の理由などにより公開されていない。)
クレマンはコインと同じ厚さの薄い板状の器具で、コイン投入口から挿入すると器具の先端がちょうどこのセンサー部分に届くような形状になっている。もう一方の先端がスイッチになっており、外見上は透明、またはパチスロのコイン投入口部分とそっくりに似せてある。コインを入れるふりをしながらこのスイッチに触れると、センサー側の先端部分が高速で点滅し、センサーはその点滅をコインの通過と誤って検知し、クレジットが上昇するというものである。
[編集] 対策
まず基本となるのは視認であり、コイン貸出機で貸し出しを受けないのに遊技を続けている、あるいはコイン投入口にコインを入れていないのに遊技を続けている打ち手を視認する。またパチンコ店側で筐体内部に異物センサーを設けて感知したり、クレマン返しと呼ばれる金具を取り付けてクレマンの挿入を防ぐなどの対策もとられている。
しかしながら、メダ満やクレコインなどと呼ばれる新種の装置も登場し、対策はいたちごっことなっているのが現状である。
また、コイン払い出し口にコインセンサを追加して、払い出し枚数を2重にチェックするという事もよく行なわれている。この場合、スロット機が出力している遊技情報(何枚コインが投入されて何枚分の入賞があったか、など)と照合して辻褄の合わない払い出しが発生した場合に店員に通知する仕掛けになっている。しかしこれもクレジットを満タンにした直後に払い戻しを行なった場合など一部のケースでしか正しく検知ができず、完全な対策にはなっていない。
さらに、本来スロット機の不正改造を禁止するために設けられた基準である「スロット機内部に、業界団体で認証を受けた機器以外のものを取り付けてはいけない」という点を厳密に解釈するがために、上記のような対策器具の取り付けが警察により制限を受けるということも発生し、対策の遅れにつながっている。