ゲシュタルト崩壊
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ゲシュタルト崩壊とは心理学における概念の一つで、全体性を持ったまとまりのある構造(ドイツ語でゲシュタルトGestalt 形態)が、なにかをきっかけとして関連性に疑念を抱く状態となり、個々の構成部分のみに切り離して認識しなおそうとする事である。
例えば、生来なにも疑わずに受け入れて育ってきた環境や知識に対して、それと宗教的や制度的に全く反する世界を体験した際、それまで持っていた自我、アイデンティティーの存在意義について、自らが立っていた土台そのものが崩される思いをする現象である。
同様な現象は認知心理学にも『文字のゲシュタルト崩壊』という現象として見られる。これは、同じ漢字を長時間注視していると、その漢字がバラバラに見えたりする現象である。ただしこの際、静止網膜像のように、消失は起きないとされる。 また、「借」と言う字を見たときに起きやすいようである。