コンピテンシー
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コンピテンシー(competency)とは、企業などで人材の活用に用いられる手法で、高業績者の行動特性などと訳されている。
[編集] 概要
この手法は、特に企業などの人事考課に活用され、職種別に高い業績を上げている従業員の行動特性を分析し、その行動特性を評価基準とし従業員を評価することで、従業員全体の質の向上を図ることを目的としている。従来の日本型の人材評価は、「協調性」「積極性」「規律性」「責任性」などから構成され、従業員の潜在的・顕在的能力を中心に評価していたが、能力が高いことが成果と繋がるわけではないので評価と会社への貢献度がリンクしないことがあった。これに対し、コンピテンシーでは、「親密性」「傾聴力」「ムードメーカー」「計数処理能力」「論理思考」などから構成し、具体的な行動で評価するため、評価と会社への貢献度がリンクし易くなっている。 また、このコンピテンシーを人材採用の場にも活用し、「コンピテンシー採用」というものもある。
[編集] 歴史
元々は、1970年代からハーバード大学の心理学者マクレランド教授がアメリカ国務省の依頼を受け、学歴や知能レベルが同等の外交官に業績の差が出るのはなぜかを研究したものである。その後、1990年代にアメリカにおいて人材活用の場に取り入れられたものである。日本においては、近年の能力成果主義の導入とともに、取り入れられるようになってきたもので、比較的に歴史が浅いものである。