シベリア高気圧
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シベリア高気圧(-こうきあつ)は、冬季のシベリアを中心としたユーラシア大陸の広い範囲の地表で発達する、下層が寒冷な背の低い高気圧。高さはせいぜい3000メートル程度で、それより上空は高気圧になっていない。主な成因は地表面が冷やされる放射冷却であるが、ブロッキングと呼ばれる偏西風の循環の変動による上層の高気圧(ブロッキング高気圧)の影響も受けている。コンピューターによる数値実験の結果によると、アジア大陸南部のヒマラヤ山脈が無い場合はシベリア高気圧は発達しない。ヒマラヤ山脈の存在により、シベリア内陸部の冷気とインド洋の暖気の交流が妨げられている事がシベリア高気圧の発生と発達に重要であると言える。北アメリカ大陸にはヒマラヤのような東西に連なる山脈が無いので、冬の大高気圧が発達しない。
典型的な冬型の気圧配置になると、シベリア高気圧とアリューシャン低気圧によって、摂氏-30度から-50度程度(500hPa付近)の寒気が日本列島付近まで吹き出され、日本海側の地域に大雪を降らせる要因となる。
シベリア高気圧は気圧が高いことが特徴で、1968年大晦日にシベリアのアガタで、1084hPa(世界記録)を記録した。
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