シート抵抗
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シート抵抗(sheet resistance)とは、一様の厚さを持つ薄い膜の抵抗を表す方法の1つ。例えば、ドーピングを行った半導体(例えば、シリコンやポリシリコン)で使用される。このシート抵抗は金属配線を形成する前の半導体基板の抵抗値を測る際等に使用される。シート抵抗の単位は、Ω/□(ohm/square)である。
一般に三次元の導電性を表す場合、抵抗は次の式で表される。
ただし、ρは抵抗率で、Sは試料の断面積、Lは試料の長さである。試料の断面積は、試料の幅Wと試料の厚さtで表される。
抵抗率に厚さを含めて考えると、抵抗は、次の式で表すことが可能である。
Rsがシート抵抗である。シート抵抗の次元は抵抗の次元と同じであるため、単位はΩになる。しかし、単位でΩ/□を使用する理由は、電流が片側の端子から対抗する端子へ四角形の領域を流れることからである。