ジェイ・Z
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ジェイ・Z(Jay-Z、ジェイ・ジー、本名:ショーン・コーリー・カーター(Shawn Corey Carter)1966年12月4日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ブルックリン出身のヒップホップMC、俳優、作詞家、作曲家、音楽プロデューサーであり、デフ・ジャム(Def Jam)とロカ・フェラ・レコード(Roc-A-Fella Records)の社長兼CEO。MTVが選ぶ「偉大なラッパー」で2パック、ノトーリアス・B.I.G.などを押さえ、一位に輝く。
S. カーター(S. Carter)、ジガ(Jigga)、ジェイ・ホヴァ(Jay-Hova)、ホヴァ(Hova)、ヤング・ホヴ(Young Hov)などさまざまな愛称で呼ばれる。ジェイ・ZというMCネームは、「ショーンは、いつも着飾っていて華やか(jazzy)だ」と友人に言われたことから。ホヴァはキリスト教の神エホバ(Jehovah)がJay-HovahになりJay-Hovaになった。
幼い頃から生活保護を受け、11才のときには父と別離、環境もあって自然とラップに目覚める。ワシントンへ渡り、彼が敬愛するビッグ・ダディ・ケインとツアーをする機会を得るが、さして成功には至らずブルックリンに戻ることとなる。26才のときに至近距離から撃たれたことを境にラップに再挑戦、クラーク・ケントの紹介でデイモン・ダッシュと出会う。意気投合した二人は96年に自主レーベルRoc-A-Fellaレコードを設立、に至る大成功を収めている。また、デフジャムのCEOも兼ねている。
3年間に渡る刑務所暮らし、3度に渡る銃撃戦を経験したことがあるというサグらしい一面も見せる。今は亡きノトーリアスB.I.G.とは高校時代からの親友であり、お互いの作品でその名が見ることができる。
2003年11月、「ザ・ブラック・アルバム)」の発表と共にMCとして引退を表明したが、リンキン・パークとのコラボレーションなど客演での出演は続いた。そして2006年、米音楽誌のインタビューで復帰を認めた後「キングダム・カム」で堂々の復活を果たす。復活には反発も多く、LLクールJがデフジャム離脱を示唆したり、リル・ウェインに「お前の時代は終わった」と苦言を奏されるなどしている。
ビヨンセと長年の恋人関係にあり、各々の曲にも客演していたりするが、公の場で具体的な交際状況などを語ったりは互いにほとんどしない。
また、長年ビーフの関係にあったナズと2005年に突如として和解しシーンの話題となった。2005年10月27日、ニュージャージー州イースト・ラザフォードのコンチネンタル・エアラインズ・アリーナにて行なわれたラジオ局主催のこのコンサートは、事前に他のラッパーをこのステージ上で攻撃すると宣言していたのだが、ジェイ・Zは「宣戦布告よりも大事なことがある。行くぜ、エスコ(ナズの愛称)!」とナズを呼び寄せ、ナズは「多くの奴らが金儲けのために、ひどいことをやっている。俺達は互いに助け合って、イーストコーストを救うんだ」と宣言。それ以降、ナズはデフジャムに移籍する形となり、共作も見られる。
目次 |
[編集] 他アーティストとの確執
- ジム・ジョーンズ、キャムロン(Dipset)
- R.Kelly
- The Game
[編集] ディスコグラフィー
[編集] アルバム
- リーズナブル・ダウト - Reasonable Doubt (1996年)
- イン・マイ・ライフタイム ボリューム1 - In My Lifetime, Vol. 1 (1997年)
- ストリート・イズ・ウォッチング - Streets Is Watching (1998年)
- ボリューム2:ハード・ノック・ライフ - Vol.2:Hard Knock Life (1998年)
- ボリューム3:ライフ・アンド・タイムズ・オブ・エス・カーター - Vol.3:Life And Times Of S.Carter (1999年)
- ザ・ダイナスティー:ロック・ラ・ファミリア - The Dynasty:Roc La Familia (2000年)
- アンプラグド - Unpluggde (2001年)
- ザ・ブループリント - The Blueprint (2001年)
- ザ・ブループリント2:ザ・ギフト・アンド・ザ・カース - The Blueprint2:The Gift & Curse (2002年)
- ザ・ブラック・アルバム - The Brack Album (2003年)
- コリジョン・コース - Collision Course (2004年) リンキン・パークとのマッシュアップ作品
- キングダム・カム - Kingdom Come (2006年) (タイトルの由来は96年コミックスーパーマンより)