ジャパンライン
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ジャパンラインは、かつて存在した日本の商船会社。
1964年に海運集約によって日東商船と大同海運が合併して誕生した海運会社で、その後、ナビックスライン(ジャパンラインと山下新日本汽船が合併)となり、現在の商船三井(ナビックスラインと大阪商船三井船舶が合併)につながる。
昭和30年代半ば、外航海運業界は未曾有の不況に見舞われ、経営難の会社が続出していいたため、海運業再建のためには合併、グループ化などの再編成が不可欠との認識が高まり、1963年6月、「海運業の再建整備に関する臨時措置法」と「外航船舶建造融資利子補給及び損失補償法及び日本開発銀行に関する外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律」という2つの法案が成立した。世にいう「海運二法」である。
この法律によって約150社あった外航海運会社のうち、95社がこの法律に基づいて海運集約に参加した。同法が発効した1964年4月には、日本郵船(旧日本郵船と三菱海運が合併)、 大阪商船三井船舶(大阪商船と三井船舶が合併)、川崎汽船(旧川崎汽船と飯野汽船が合併)、ジャパンライン(日東商船と大同海運が合併)、山下新日本汽船(山下汽船と新日本汽船が合併)、昭和海運(日産汽船と日本油槽船が合併)が合併会社として新発足し、業界は6つのグループに集約された。
この海運二法は、向こう5年間に限って
- 過去の借金および金利を棚上げする。
- 船舶の建造資金の8-9割は13年の返済(最初の3年間は据え置き)で国家資金を貸し出す
- 金利は3%になるように利子補給する
- 市中銀行から借り入れる分については6%になるよう利子補給する。
という手厚い国家補助を行うものだった。