タラスコン
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フランス > プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏 > ブーシュ=デュ=ローヌ県 > タラスコン
タラスコン(Tarascon)はローヌ川の右岸沿いにあるブーシュ=デュ=ローヌ県アルル郡の小郡庁所在地。かつては郡庁所在地であった。
タラスコン | |
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地域圏 | プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール |
県 | ブーシュ=デュ=ローヌ |
行政機能 | 小郡庁所在地 |
人口 | 12,668 人 (1999年) |
面積 | 73.97 km² |
目次 |
[編集] 地理
アヴィニョンの南23km、アルルの北20kmに位置し、ローヌ川をはさんだ対岸にはラングドック=ルシヨン地域圏ガール県の小さな町ボーケールがある。タラスコンとボーケールは地域圏も県も異なるが、複数の橋で結ばれ、さながら一つの町のように機能している。
[編集] 文化
[編集] 怪物タラスク
タラスク(Tarasque)はこの町に伝わる伝説上の怪物のこと。西暦48年にサント=マリー=ド=ラ=メールからやってきた聖マルタ(Martha)がタラスクをおとなしくさせたという伝説があり、タラスクは物語や絵画の題材になってきた。毎年6月の最終土曜日には、タラスクの祭りが開催される。
[編集] 英雄タルタラン
タルタラン(Tartarin)は、アルフォンス・ドーデの作品『タラスコンのタルタラン』などに登場する架空の英雄。1985年には、タルタランを記念した小さな博物館もオープンした。
[編集] 観光名所
- 町役場- 1648年築造
- かつての市壁の名残である三つの門- 聖ヨハネ正門(Portail Saint Jean)、コンダミヌ門、ジャルネーグ門
- 聖マルタ教会- 聖マルタが埋葬されていると伝えられている。建物の半分は12世紀のロマネスク様式のもので、もう半分は14世紀のゴシック様式のものである。地下納骨堂は3世紀にまで遡る。
- タラスコン城- 川沿いにあり、現在のものは1401年にアンジュー公ルイ2世が建造に着手したものである。建築は長男のルイ3世が引き継ぎ、1447年に完成させたのは次男のルネ1世である。このため、この城はしばしば「ルネ王の城(le château du roi René)」と呼ばれる。この城は17世紀以降、国有になる1932年まで軍用の牢獄に転用されていた。