テトリス ジ・アブソリュート ザ・グランドマスター2
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ジャンル | パズルゲーム |
対応機種 | アーケード |
開発元 | アリカ |
発売元 | 彩京 |
人数 | 1人、2人 (対戦、同時、ダブルスプレー) |
発売日 | 2000年10月 |
その他 | 無償バージョンアップ(2000年12月)により殆どがPLUSに切り替わっている |
『テトリス ジ・アブソリュート ザ・グランドマスター2』 (TETRiS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER2) は、アリカ制作、彩京販売のビデオゲーム。通称は「The Absolute」の頭文字を取った『TA』(てぃーえー)。2000年にアーケードゲームとして登場した。
余りにも売れ行きがよかった為、ユーザーへの還元として新たなモード(後述)が追加された『テトリス ジ・アブソリュート ザ・グランドマスター2 PLUS』 (TETRiS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER2 PLUS)、通称『TAP』が2000年12月にTA購入店に無償配布された。
基本的には前作TGMと変化は無いのだが、ほぼ全てのプレーヤーを悩ませた『20G』がさらに凶悪化し、前作のクリア者でも容易にはクリア出来ないようになっている。そして前作では救済処置のなかった初心者に向け、途中で回復アイテムが登場するNORMALモードが追加された。
目次 |
[編集] ゲームシステムの進化
[編集] レバーの上入力
ブロックの落下中にレバーを上に入れることにより、20Gでドロップ(強制落下)する事が出来るようになった。以後の作品で導入されているワールドルールでの強制落下と違い、着地した瞬間になるのが特徴であり、その後固定時間までスライドや回転でブロックを移動させる事が可能である。
TGMシリーズでのレバー下入れはブロックが着地すると同時に固定されていた為、序盤でのスライド入れや回転入れをしようとした際、目標の2ブロック上ぐらいまで下で落とし、その後自由落下で目的の場所へブロックを落とし、操作と、シリーズの売りである高速の積みが崩れてしまっていた。このレバー上ドロップが導入された事により、同じ操作を目標の上でレバー上、その後回転やスライドでスキマを埋めるという今まで以上の高速化が可能になった。
[編集] 対戦設定でもシングルプレーが可能に
前作では店舗側が対戦モード、シングル×2ラインモードのどちらかを選択していたのに対し、今作では2P側が入る際に、対戦するか否かを選択出来る様になり、対戦しないを選ぶとシングル×2本モード(BGMはレベルの高い方が流れる)、対戦を選べば対戦が出来るようになった。
[編集] ゲームモード
[編集] NORMAL
テトリス初心者用に用意されたモード。速度の上昇はMASTERモードと同様であるが、LEVEL100でFree Fall、200でDell Evenというアイテムが登場し、フィールドを低くしてくれるという救済処置が用意されている。
そしてLEVEL300になるとゲームクリアーとなるが、スタッフロール中もブロックを積む事が可能である。この時スコアとレベル表示が点滅し、速度は20Gとなっている事を示している。殆どのプレーヤーがここで20Gの怖さを体験することになる。
[編集] MASTER
前作と同様にLEVEL999を目指すモード。NORMALと異なり救済アイテムは一切登場せず、自分の力だけで頂上を目指していく事となる。
LEVEL500までの落下速度テーブルはTGM同様であるが、差異が出るのはLEVEL500以降、20Gに入ってからである。
20Gに入るとLEVEL100ごとにブロックを消したときのアニメーションが短縮されていく。これによってラインを消し、時間を稼ぐという戦術が使えなくなり、前作以上に高速な思考が要求されるようになる。最終的にはラインを消しても消さなくとも同じスピードで落下するようになる。
そして最終セクションになるLEVEL900~999ではブロックの待機時間が一気に半減する。これによって少しでも左右入力が遅れてしまうとブロックが左右一杯まで動かずに固定されてしまい、一気にブロックが積み重なってしまう。
このモードには前作と同じくG.R.S.が搭載されている。しかし前作とは違いNext Gradeのスコア表示が無くなり、どのタイミングで段位が上がるかは分からなくなっている。しかもスコアは同じでもブロック消去間隔など、他の要因でもレベルが上がる、上がらないが出てくるため、稼動6年たった現在でも明確に上昇の条件は分かっていない。
LEVEL999を達成すると一度フィールドが消去され、スタッフロールが始まる。S9までの場合はブロック固定後、一定時間経ってからそのブロックの姿が消滅し、徐々にフィールドの地形が分からなくなっていく。
内部的にmランク以上を達成すると(画面上ではS9)ブロックが固定された瞬間に消滅し(シャドウスタッフロール)、フィールドを記憶するという作業がプレーヤーに追加される。
[編集] DOUBLES
プレーしているほうがスタートボタンを押しながら逆側のスタートを押すと対戦するかしないかの下にダブルスの項目が登場し、これを選択すると一度フィールドがリセットされてスタートする。
ブロックフィールドはシングルモードとは異なり14列であり、これを2人で協力しながらラインを消し、LEVEL300を目指すものである。しかし前作から続くひねくれた開発陣の思考により、このモードは単なる協力プレーにはなっていない。LEVELは左右独立しており、片方が300に達してももう片方が300にならないとクリアが出来ない。しかも300に達してしまうとNORMALモード同様に20Gに突入してしまい、ブロックの制御が難しくなってしまう。よって、いかにLEVELをシンクロさせるかが重要になっている。
また、空中のブロックは左右で干渉してしまうため、右に積みたいブロックと左に積みたいブロックが交差出来ない。よってこの干渉をどうやって防ぐかもこのモードの難しさの1つである。
[編集] メダル
MASTERモードではプレー内容に応じてメダルが点灯するようになった。点灯回数により銅→銀→金とランクが上がっていく。しかし三原氏のコメントが真であるのならメダルと段位は無関係である。
- SKメダル - テトリスの回数が多いと点灯。
- STメダル - セクション間の速度が現在のランキングを抜くと金メダル、ランキングタイムより遅れるにしたがって銀→銅だが、コマンドによって正式なタイムに登録できない状態になると、一定タイムを抜くことにより金メダルが点く。
- COメダル - 2ライン以上の連続消しを続けると点灯、間に1ライン消しを挟んでも連続消しは持続している事にはなる。
- ROメダル - ブロックの回転数が多いと点灯、内部的には四角(黄色)ブロックも回っている事となっており、ABCボタンを黄色だけ連打してもROメダルは点灯する。
- REメダル - 死亡寸前からの復活(ブザーを暫く鳴らした後、半分以下までフィールドを消す)に成功すると点灯。
- ACメダル - 全消しに成功すると点灯、しかしツモ順操作が著しい今作での点灯は非常に困難。
[編集] PLUSの追加要素
無償バージョンアップ後のTA PLUSでは以下のモードが追加された。それに加えDOUBLESの出し方がモードセレクトで特別操作無しに選択出来るようになり、必要クレジット数が2から1へ減少した。
[編集] TGM+
落下速度テーブルは前作と共通であるが、一定時間ごとにフィールド最下段からブロックがせりあがる仕掛けが施されている(これは次作TiのSHIRASEモードLEVEL500以降に引き継がれた)。
[編集] T.A. DEATH
初期速度がMASTERモードのLEVEL700程度で、そこからもさらに増速されていくという、上級者であっても手を焼くほどの超高速テトリスが展開される。初期目標は500となっているが、ある条件を満たす事により999までプレーが出来るようになる。クリアする為には前半での時間稼ぎが許されず、とにかく厳しいモードになっている。
[編集] 今作の謎
- MASTERモードの昇格条件
- 前作以上に不明な上、m以降はスタッフロールが終了するまで不明である。一応mロール(ブロック完全消滅ロール)を終了まで耐え切ることによりGmが出現する事が確認されてはいる。しかし有志による三原氏へのインタビュー中にGmの上はあるという事が発覚してはいるが、結局Ti発売までに出現させることは出来なかった。
- T.A. DEATHモードランク条件
- 一応LEVEL500時に3分25秒を切る事によりランクmが出現し、クリアでGmランクに昇格する。しかしその上があるのでは?という疑惑は未だに解消されていない。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- アリカ(開発元)のホームページ(SpecialよりT.A. DEATH Gmランク/MASTER Gmランクのムービーがダウンロード可能)
カテゴリ: アーケードゲーム | テトリス | 2000年のコンピュータゲーム