トルクァート・タッソ
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トルクァート・タッソ (Torquato Tasso, 1544年3月11日-1595年4月5日)イタリアの叙事詩人。
[編集] 生涯
ソレントに生まれる。彼の父(Bernardo T,1493-1569)も詩人であった。パドヴァ大学で法律を学んだがやがてこれを断念し、1562年に叙事詩『リナルド Rinardo』を出版。フェラーラの枢機卿ルイジ・デステに仕え、1573年に牧歌劇『アミンタ Aminta』および叙事詩の傑作『解放されたエルサレム La Gerussalemme liberata』(1575年)を書いた。ルイジに従い1571年にフランスに赴き、詩人ロンサールに会う。帰国後エステ家のフェラーラ公アルフォンソ2世に仕え厚遇される。このころ大いに名声を博し、多くの模倣者を出した。公の妹レオノーラを恋し多くのソネットを捧げている。しかし『解放されたエルサレム』の内容が異端と見られることを恐れ、一部を書き改めたが、そのことを心痛し精神に異常を来し、公によって1577年に幽閉された。一度脱出したが再び聖アンナ病院に収容され、7年間を過ごした(1579年-1586年)。退院後ゴンザーガ家のマントヴァ公ヴィンチェンツォのもとに赴いたが、さらに流浪を続け詩作した。晩年、教皇クレメンス8世が彼を桂冠詩人に叙せんとしてローマに招聘したが、それに先だってローマの聖オノフリオ修道院で没する。その数奇な生涯はゲーテをはじめとして多くの作家の題材とされた。
[編集] 作品
- 詩論に関する論述 Discorsi dell' arte poetica (1567-70年)
- 弁明 Apologia(1586年)
- 英雄詩に関する論述 Discorsi del poema eroico(1594年)
- 宗教詩『オリーヴ山 Monte Oliveto』(1592年)
- 宗教詩『キリストの涙 Lacrime di Cristo』(1593年)
- 戯曲『Torrismondo』(1588年)
[編集] 関連リンク
- Project Gutenberg e-text of Jerusalem Delivered (Edward Fairfaxによって英訳された『解放されたエルサレム』のテクスト)
- Project Gutenberg e-text of Torquato Tasso ゲーテ作『トルクァート・タッソ』原文