ニューカマー
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ニューカマーとは、1980年代以降に来日し、定住した外国人を指す。第二次世界大戦前後に、日本国民として徴用あるいは経済難民として来日、密入国した在日韓国・朝鮮人と区別するための概念でもある。
彼らの目的の多くは、日本で単純労働に従事し、本国にいる家族に生活資金を送金することにある。
しかし、日本は原則として単純労働に対しては就労ビザを発給しない方針を採っているため、暴力団絡みの風俗店で売春させられたり、不潔な、あるいは事故発生率が高い職場で何の保証もないまま労働しなければならない場合が多い。観光ビザで来日し、ビザの期限が切れても滞在を続け就労した者は、摘発されれば不法滞在者として強制送還される。最近では自発的に地方入国管理局に出頭し、在留特別許可などを要求する者も少なくない。これについて、ニューカマーの支援者は、「食糧のある場所に胃袋が集まるのは当然なことだ」と語る。
日系人の子孫(3世まで)は、法令に基づいて定住ビザが簡易に発給されるため、ブラジル等南アメリカ出身者を中心として多くの人が来日している。群馬県大泉町では人口の多数を占める勢いである。
ブラジルの日系人社会では、日本に行く者の数が増え続けていることから、「これは出稼ぎではなく引き揚げである」とも言われている。