ネットストックトレーダー
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ネットストックトレーダーは、松井証券が「ネットストック会員」に提供する、リアルタイム表示のチャートソフトウェア。 楽天証券のマーケットスピードと双璧をなす、強力なカスタマイズ性をもつ。
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[編集] 概要
楽天証券のマーケットスピードが、全体のバランス(使い勝手・見易さ)に重点が置かれているのに対し、ネットストックトレーダーは「カスタマイズの自由度・機能特化」に重点を置いている。
メインの証券会社は別にして、ネットストックをツールとしてだけ使うため、松井証券と契約する人も多い。 それほど、ある意味で「完成されたチャートソフト」であるといえる。
ちなみに、ネットストックトレーダーのプレミアム版は、カブドットコム証券の「KABUマシーン」、マネックス証券の「マーケットライダープレミアム」と、ほぼ同機能・同デザインである。これらの証券会社をメインに使っている場合には、そちらのソフトを使えば注文・約定確認までできて便利である。
[編集] メリット
楽天証券のマーケットスピードとの相違点を述べると、一番の優位点は「銘柄クリックで、瞬時に連動してチャート表示できること」である。 膨大な銘柄リストを作成しておけば、瞬時にその銘柄の「板情報・チャート・ニュース」などを見られるのは、魅力であろう。
銘柄リストを「矢印キー上下 + エンターキー」で、次々と銘柄変更できるのが便利で、多数の「銘柄チェック」には最も優れている。 マーケットスピードのように、同じ情報を重複して表示せずに済むので、テクニカル派にはお勧めである。
銘柄リストのバックアップ機能など、ユーザーの使い勝手も考えられており、パソコン上級者が使っていてもストレスが非常に少ない。
[編集] デメリット
逆に、少し劣っているのは、複数の銘柄チャートを同時表示させるのは、苦手であること。 上記の銘柄クリックでの連動表示は、複数銘柄には適用されない。 簡単な操作で、2~3銘柄を同時表示ができるようになれば、まさしく無敵だろう。
また、あまりに自由度が高すぎるため、パソコン初心者には使いこなせない場合もあるだろう。 ウインドウ毎に個別設定する必要があるため、最初の設定が面倒なのも賛否が分かれる。 例えば、ツールバー設定数を増やして、共有できれば面倒がないかもしれない。
また、ID契約制のため、ID一つにつき1マシンでしか、起動できない。 そのため、複数パソコンを持っていても、同時起動はできない。 しかも、同一名義では、複数ID契約もできない。 ここら辺の使い勝手は、改善してほしい部分である。
ただし、上記に記したように「カブドットコム証券」「マネックス証券」と契約して、同機能版を使うことで、とりあえず解決できよう。
[編集] 利用料
ネットストックトレーダーには、通常版の「ネットストックトレーダー」と、機能強化版の「ネットストックトレーダー・プレミアム」の二種があるが、実際には別モノと言ってよいほど、機能強化が図られている。
通常版のメリットは「垂直インジケーター」のみであり、2006年1月現在の利用料は、前者が月1890円(最低1697円)、後者が月3150円(一律)のため、中級者以上には「プレミアム」のほうがお勧めである。
なお、楽天証券のマーケットスピードの利用料は3ヶ月6300円だが、一度でも約定があれば無料となる。余力のない初心者には、こちらがお勧めかもしれない。
[編集] ネットストックトレーダー
- プレミアムとの大きな相違点は、チャートが一種類しか使えない点である。
- 複数気配の数量割合を「垂直インジケーター」でグラフ表示し、売買の強弱の推移を把握できる。
- 銘柄リストは、最大200銘柄 (10銘柄×20ページ)
- ニュース更新は、20分遅れ。
- 歩み値は、最新50本まで。
- 発注機能は、なし。
[編集] ネットストックトレーダー・プレミアム
- 通常版との大きな相違点は、チャートを複数表示できる点である。
- 銘柄リストを、1000銘柄(50銘柄×20シート)登録できる。
- 強力なチャート連動機能。
- 15分・20分・30分足チャートに対応。
- リミットマインダー(監視銘柄の通知)機能。
- 便利だった「垂直インジケーター」がない点には、注意が必要である。
- 騰落インジケーター機能。
※ その他、細かな機能として、以下のものがある。
- 表示ウインドウのロック機能。
- 文字サイズの変更機能。
- レイアウト作成機能。
- 歩み値は、当日・前日分を表示。
- 発注機能、あり (注文画面の呼び出し機能)