パスハンター
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パスハンターは日本独自の自転車の車種である。
ランドナーをベースとして、急峻な日本の峠道を走破するための自転車である(pass―峠)。砂利などの荒地や山道、廃道に入ることもあるので、荒地の走行向けとなり、担ぎやすくなっている。
ランドナーの前後の泥除けを外し、太めの650×38Aか650×42Bのタイアを履き、フラットバーに変更することで手軽にパスハンターにすることが可能である。
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[編集] フレーム
ランドナー同様に低速向きのフレーム設計と同時に、より荒地に対応した構造にする必要がある。また担ぎも重視する為に、軽量かつ担ぎやすい形状や工夫が必要となる。荒地に向いたカンティブレーキ、雪や泥詰まりを考慮したホイールとのクリアランスが必要。BBハイトも高めの設計となる。またランドナーとは異なり、荒地向きのため、トップチューブが前上がりの設計となることが多い。
フレーム素材はランドナーに準じ、スチールが多い。
[編集] ハンドル
荒地に向けてフラットバーが用いられるが、ランドナーバーが使われることもある。近年ではブルホーンバー、マルチポジションバーなども用いられる。
[編集] ホイール
主流となる650×42Bや650×38Aの他に、700Cや20インチなどの小径、26HEなどの多彩な車輪規格が組み合わせられる。国産メーカーもパスハンター向けのブロックタイアを販売している。(パナレーサーのコルデラビイ、パスハンターが有名である。)
[編集] 駆動系
チェーンホイールはコンパクトさが要求され42t-26t程度が一般的である。トリプルよりはコンパクトなダブルかアウターガードを装備したシングルに向いている。またリアのロー側は26t-34tまでの荒地の登坂に向いたギア比が要求される。操作はサムシフターやバーコンなどの手元変速が装備される。
[編集] ブレーキ
泥詰まりに対処すべくカンティブレーキが一般的であるが、センタープルやディスクブレーキの使用も見られる。
[編集] キャリア
担ぎを軽くするため、せいぜいサイドバッグサポーター程度とし、装備しない場合も多い。
[編集] 電装品
担ぎを軽くするため、装備せず、手軽なバッテリーライトだけにする場合が多い。
[編集] 泥除け
荒地に向けているため、装着しないことも多い。荒地用のクリアランスの広い泥除けを装備する場合もある。