自転車
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自転車(じてんしゃ)とは、一般に、二つの車輪を前後に設置した乗り物で、乗り手自身の人力を主たる動力源として、ペダルなどによりこれを車輪に伝えて走行するものをいう。広義には二輪でないものをも指す。
自動車などと比較して、移動距離あたりに必要とするエネルギーが少ない、排出ガスが発生しないなど、地球温暖化問題が叫ばれる現在、クリーンな移動手段として見直されている。
異称、法律上の定義・位置づけ、自転車に関わる問題など、日本における自転車事情については日本の自転車を参照のこと。
目次 |
[編集] 構造
[編集] 骨幹部分
[編集] フレーム
フレームは自転車を構成する上での最大の部品であり、根幹である。ハンドルなどは含まないが、フロントフォークを含む。フロントフォークを除いた場合、「フレームタイ(体)」という。フレームタイは基本的に8本のパイプ(チューブとも言う)で構成されている。
フレームの詳しい構造については フレームを参照のこと。
フレームの形状は、基本形でありスポーツ車に多いダイアモンドフレーム、シティサイクル(俗にいうママチャリ)に多く採用されているU字(スタッガード・パラレルの変形)フレームなどがある。主な相違点はトップチューブとダウンチューブの位置と形状で、ダイアモンドフレームではトップチューブ、ダウンチューブともに直線的で、トップチューブは地面に平行、もしくはそれに近い。U字フレームではトップチューブ、ダウンチューブは曲線的または直線的であり、トップチューブは後方が下がるように取り付けられている。以前は、これらのチューブをラグといわれるジョイントを介して繋いでいたが、最近はチューブの端を直接溶接する繋ぎ方が多くなっている。
[編集] フロントフォーク
前輪とフレームタイの間でステアリングコラム(ヘッドチューブを貫いてハンドルまで至るフォークの上部)を中心に操舵可能なフロントフォーク。一般的には高張力鋼やステンレスなどの鉄合金、アルミなどで作られるが、スポーツ車ではチタンやカーボン繊維樹脂製のもの、サスペンション付きのものもある。形状としては先端まで直線的なストレートタイプと、先端が前方に湾曲しているベンドタイプがある。一般車では後者が主流。ステアリングコラムは地面に対して垂直でなく、後方に寝かせキャスタ角が付けられている。ステアリングコラムの延長線が地面に交差する点とタイヤの接地面との距離をトレールと呼びキャスタ角の大きさを表すことが多い。700cサイズの自転車の場合でトレールは45mmぐらいが標準的である。フロントフォークとフレームタイはベアリングを内蔵したヘッドパーツ(ヘッドセット)で結合される。ヘッドセットには、コラムに切ったネジで締め付け調整するノーマルタイプと、コラム内にナットを打ち込み上部からステムごと締め付け調整するアヘッドタイプの2つがある。ヘッドパーツはフレームタイのヘッドチューブ(ステアリングコラムが入る部分)のパイプ径とステアリングコラムの根元部分(クラウンレースと呼びヘッドパーツのベアリング受けをはめ込む部分)で、JISサイズ、1インチ(ノーマルタイプ)1-1/8インチ(オーバーサイズ)1-1/4インチ(スパーオーバーサイズ、フィッシャーサイズ)1-1/2インチ(OnePointFive)などの種類がある。古いものにはフレンチ規格(35mm)など特殊なサイズのものもある。
[編集] 接点部分
人間の身体が自転車と接触する部分はペダル、サドル、ハンドルの3点である。この3点は日本では「三つのル」と呼ばれて、快適性を左右し、非常に乗り手個人の好みが分かれる部分である。主観による判断基準が多いため、技術というよりも趣向で選択する要素が多い。
[編集] ハンドル
操作用のハンドル。形によって、一文字ハンドル、ドロップハンドル、セミドロップハンドル、ブルホーンバーなどがある。ハンドルとステアリングコラムはステムで結合されている。
[編集] サドル
人の臀部を乗せる部分で乗り手の体重のほとんどをここで受け止める。よってサドルの相性は自転車の選択には重要である。初期には一枚革をサドルフレームに鋲で張った革サドルから始まり、現在では人間工学からアプローチをして多様な斬新なサドルが出ている。しかしながら数々の革新が自転車の姿を変えてきたのにもかかわらず、サドルには基本形を大きく変える革新が起こってはいない。それゆえに100年前と本質的には代わらない伝統的な革サドルがまだ現在の市場に並び、革サドルを愛好する人々も多く、素材が違っていても現在のサドルのほとんどが革サドルとほぼ同じ形状をしている。またプロの自転車選手はサドルに関しては保守的で、所属チームの契約メーカー以外のものであっても慣れたものを使い続けることが多い。
[編集] ペダル
なおペダルに関しては駆動部分も兼ねているので次項目の駆動部分で説明する。
[編集] 駆動部分
人間の筋力を推進力として変化させる部分。安全型自転車の確立以降、この部分に技術更新が形となって現れることが多い。
駆動系の部品は
の順で動力が伝わる部分と
のような動力の効率を変える部分とに分かれる。
[編集] 動力伝達部分
- ペダル
- 最初に動力を受ける部分。人間の足の上下運動をペダルの軸が回ることによってクランクの回転運動に変化させる。競技用車両などのペダルには脚や靴をベルト(トークリップとトーストラップ)や専用の金具(クリート)で固定するもの(ビンディングペダル)もある。
- クランク
- フレームのボトムブラケットシェルを中心に回転する部分。クランクはボトムブラケット(BB、ハンガー)という軸受けによりフレームに接続され、回転運動及び左右方向の位置決めをしている。
- チェーン
- クランクで伝えられた動力を後輪に伝達する重要な役割をする。ローラーチェーンの原理が発明され、自転車には安全型自転車になってようやく登場し、それまでは前輪の軸がクランクと直結していた。
- スプロケット
- 正確に言えばクランクのチェーンホイールも含め歯のついたギア板のことを「スプロケット」と呼ぶが、ここでは後輪軸についたものに限定する。チェーンで伝えられたクランクからの動力を後輪軸のハブに伝える役割をする。スプロケットには1つしかないもの(固定ギア、BMXなどのシングルスプロケット)と大小のスプロケットが重ね合わさったものがあるが、後者の中で一つの部品として束ねられているものを「カセットスプロケット」と呼ぶ。
- ホイール
- 中心部のハブ、そこから伸びるスポーク、円形のリム、リムを固定しているニップルからなる。自転車のホイールには前輪、後輪2種類ある。
- 前輪:フロントフォークに軸が固定され、ステアリングラムを固定したステム、ハンドルより走る方向を決める。
- 後輪:フレーム本体に軸が固定され、動力を駆動させる。
- 上記の役割が決まったのは安全型自転車の登場以来で、それまでは動力の駆動と操舵双方を前輪で行っていた。現在ではリカンベントの一部のみこの方式を取られている。
- ハブ
- ハブには前輪用、後輪用と2種類あり、動力を伝える後輪用は固定ハブ、フリーホイールの2種類ある。
- 固定ハブとは後輪軸とハブ本体が直径しているハブのことで、初期の自転車には使用されていた。現在ではトラックレーサーに使われる。ペダルの動きに合わせて、前転もすれば後転もする。固定ハブを使用した自転車で急にペダルの動きを止めると転倒するので注意を要する。
- フリーホイールとは一定の方向のみペダルの動きに合わせてハブ本体が動くハブのことで、ほとんどの自転車はこのハブを使用している。
- スポーク
- ハブとリムとつなぐ棒状のものであり、ハブ本体とリムをつなぐ役割を果たす。スポークの先端は直角に曲がっており、先端は潰されている。もう片一方の先端はネジ状になっている。
- リム
- 車輪の円周部分。穴が開いており、ここからニップルというナット状の細短い管でリムに開いている穴を通して止められハブ本体と固定される。またリムがタイヤをつなぎとめる役割も果たしている。つなぎとめる方法はタイヤの種類によって変わる。(自転車用タイヤを参照)
- タイヤ
- 動力を路面に伝える部品。ここでペダルより与えられた動力は推進力となる。自転車の全てのタイヤはゴム製品でできており、走行効率、快適性において非常に重要な役割を担う。詳しくは自転車用タイヤを参考のこと。
[編集] 変速部分
自転車のギア比を変える装置のこと。自転車には必ずしも必要な機能ではないが、動力の効率を大幅に向上させるので、ほとんどの競技用自転車には取り付けられている。大まかな分類としては外装式と内装式がある。一般に内装式は「ハブギア」、外装式のものはとくに「ディレーラー」と呼ぶ。
内装変速機は後輪のハブに内蔵され、遊星歯車機構の原理によりギア比を変更する。
外装変速機はクランク、後輪のハブに取り付けられた大小のスプロケットをチェーンをずらすことによってギア比を変更する装置のことで、クランク上のスプロケットを変更させるものを「フロントディレーラー」と、後輪のスプロケットを変更させるものを「リアディレーラー」と呼ぶ。前者は一般車には取り付けられていないことが多い。外装型は大きさが異なる複数のスプロケットの間でチェーンを移動させ、ギア比を変更する。登場当時はシャフト型とパンタグラフ型の二つの形式があったが、現在はパンタグラフ型のみ。詳しくは変速機を参照のこと。
[編集] 制動部分
推進力を制御する装置で、自転車の安全性を司る。例外的に自転車の制御は固定ハブ(後述)ではペダリングで制御する方法もあるが、ここではフレーム外部に独立した制御装置「ブレーキ」について説明する。
前後輪の動きを止めるために双方につけられたブレーキ。ブレーキには、ゴム製などのブレーキパッドをリム側面に押し付け、回転を止めて制動するリムブレーキ、ハブに取り付け、直接ハブの回転を止めるハブブレーキと2種類がある。
形式によってキャリパーブレーキ、カンチブレーキ、Vブレーキ(シマノの商標)、インターM(通称ローラーブレーキ。内拡式ハブブレーキの改良版で、シマノの商標)、コースターブレーキなどがある。一部のスポーツ車にはディスクブレーキを採用したものもある。軽快車(いわゆる「ママチャリ」)の後輪ブレーキは安価なバンドブレーキが採用されることが多いが、ブレーキ鳴きがひどいことと水が入った時にほとんど効かなくなることから、徐々にローラーブレーキが普及しつつある。
詳しくはブレーキを参照のこと。
[編集] その他
走行機能とは関係のない装備。自転車本来の機能とは関係はないが、安全面から装着することが法令で義務付けられているものもある。
- ライト/反射板
- ベル
- 泥除け
- スタンド
[編集] 部品・素材の進化
一般的な自転車の基本的な構造についてはほぼ完成されたものとなっているが、構成する個々のパーツについては素材の変化などさまざまな進化が続いている。それらは更なる速度・安全性などの要求から生まれたものであるが、自転車にもまだまだ進化の可能性が残っていることをしめしている。
- フレームの素材
- 車輪の変化
- ブレーキ
- サスペンション
- タイヤ・チューブ
- バルブ - 虫ゴムをなくし、空気漏れを軽減した英式
[編集] 自転車の歴史
歩行や駆け足以上の速度を人力で出す。この発想を最初に残した人物はレオナルド・ダ・ヴィンチと言われている。彼の残したメモには自転車のデッサンが残っている。このデッサンは前後輪が同じサイズで、前輪をハンドルで操り、後輪をひも状のものでペダルとクランクを介して駆動させるという、現在の安全型自転車に通じる画期的なデザインであった。しかしながら、この発想力は実現するに至らなかった。
[編集] ドライジーネ
実際に製作された自転車の始祖とされるものとして、1817年にドイツの発明家カール・フォン・ドライス男爵によって発明されたドライジーネ(Draisine)が知られる。前輪後輪が同径ながらもクランクやペダル、チェーンなどはついておらず、足で直接地面を蹴って走るものであった。
[編集] ベロシペード
1860年にはフランスでミショー型が発明された。これは現在の小児用の三輪車と同じようにペダルを前輪に直接取り付けたものであった。オリバー兄弟がピエール・ラルマンの発明に商機を感じ取り、ピエール・ミショーと組んで製造販売を始めたもの。(ベロシペードも参照。英国ではボーンシェイカー、日本では「がたくり」ともよばれた。)
[編集] ペニー・ファージング
英国のジェームズ・スターレーが1870年頃に、スピードを出すために前輪を巨大化させたペニー・ファージング型自転車を発明。スピードが出、デザインも洗練され、スポーツ好きの紳士の間で好評を博する。この当時は自転車レースが盛んであり、スピードを追求するために、ペニー・ファージング型自転車の前輪はどんどん拡大し、大きなものでは直径が1.5mを越えるようになった。日本にも輸出され「だるま車」と呼ばれた。これはレース用には人気があったが通常用としては乗車が困難であり、安定性が悪く転倒すれば頭から落ちるようなものであった。気軽に乗れるようなものではなかったが、このタイプで長距離のクロスカントリーライドまでおこなわれたことから、スポーツ用としてはかなりの力を秘めていた仕様だった。
[編集] ローバー安全型自転車
1879年 ローソンによる後輪チェーン駆動車の発明がなされ、1884年、ハンバー、マッカモン、BSAなどがチェーンで後輪を駆動しより低く長い格好となった自転車の販売をはじめる。ジェームズ・スターレーの甥ジョン・ケンプ・スターレーが1885年に「ローバー安全型自転車(Rover Safety Bicycle)'」として販売を開始。これは車体の中心付近にペダルとクランクを設け、後車輪とチェーンで連結することで動力を伝える現在の形であり、危険なペニー・ファージング型に対して「セーフティ型(安全型)」と名前をつけて販売された。この時点でペニー・ファージング型は「オーディナリー型(普通型、従来型)」と呼ばれセーフティの先進性を引き立たせるような名称とされた。このローバー安全型自転車が現在の自転車の原型とされている[1]。
その後、セーフティ型にフリーホイールやダンロップが発明した空気入りタイヤが装着され、現在の自転車がほぼ完成された。
[編集] そして現在
高度成長期には日本の自転車輸出量は世界一となり、世界中で日本製の自転車が乗られていた。現在では円が強くなったことで自転車の輸出は激減し、中国製を主とした外国製自転車が日本の市場に多数出まわっている。2005年現在、自転車の輸出量は中国が世界一である。
[編集] 自転車の利用
[編集] スポーツとしての自転車
新しい物が生み出されると(それが競走が可能な物ならばなおさら)競技が行われるようになるが、自転車も様々な形の競技が行われている。また各競技に最適化される形で自転車の構造も細分化されてきている。
[編集] 競技種
- トラックレース
- ロードレース - ツール・ド・フランスが代表的
- シクロクロス
- マウンテンバイク
- BMX(バイシクルモトクロス)
- サイクルポロ
- バイシクルトライアル
- サイクルサッカー
- サイクルフィギュア
- 一輪車
[編集] 自転車と職業
自転車を使う職業の代表は郵便配達だが、英国では1880年に自転車による郵便配達が始められ、現在でも約37,000人の配達員が自転車を利用している。また新聞配達や出前などに自転車を使う職業は多い。自転車便など、都市部における輸送手段の一つとして利用されることもある。
英国の警察は1896年から自転車によるパトロールを始めた。日本の警察は自動車とバイクによるパトロールに切り替えているが、交通渋滞の激しい都心部では自転車の機動性を鑑みてあえて自転車によるパトロールをおこなっている場合もある。国によっては交通渋滞の多い都市で自転車パトロールを復活させるところもある(アメリカではニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコの各市警に「バイシクルユニット」という専従のチームがあり、「POLICE」のマーキングを入れた警察専用のMTBも製造されている)。
[編集] 自転車と軍隊
自転車が戦争に利用されたのはボーア戦争が始まりで、英軍・ボーア軍ともに斥候に自転車を使った。第一次世界大戦ではドイツ軍、フランス軍が軍隊の移動に自転車を利用した。第二次世界大戦ではイギリス陸軍空挺部隊が輸送機内で手間の取らない折り畳み自転車を使用していた。日本軍は日中戦争で50,000人の自転車部隊を動員し、マレー半島攻略作戦でも銀輪部隊が活躍した。スイスの軍隊では長期にわたって自転車部隊を存続させた。また、北朝鮮には現在も自転車部隊が存在する。
[編集] 国による違い
自転車の大敵は坂道だが、国土の大半が平坦地であるオランダやデンマークでは自転車の利用が非常に盛んである。特に西ヨーロッパ諸国では、都市部では自転車専用レーンが多く設置され、列車にそのまま自転車を持ち込む(これを輪行という)ことができる場合が多いなど、日本と比べて自転車環境がよいという指摘がしばしばある。欧米諸国は、日本やアジア諸国よりも自転車競技をも含む広義のサイクリングが盛んで層が厚い。
イギリスではロンドン同時多発テロ以降、テロの現場の近くの店から爆発的に自転車が売れ始めた。テロ以前に比べると平均3倍以上の売り上げが上がった。客層は主に会社役員やサラリーマンであり、折りたたみ自転車を中心に安いものがよく売れた。買った人間はホテルで使う金が馬鹿らしいとのこと。これらのことから先進国の経済都市ではテロが起こると売り上げがあがるという見方が存在する。
アメリカ合衆国ではスポーツやレジャーとしてのサイクリングが盛んで、通勤や運搬用の利用は少ない。土地に余裕があるので車道には自転車レーンが設置され、専用レーンがない場合にはオートバイ並みにハイウェイの真ん中を自動車の流れにのって走っていることがある。
[編集] 車種
用いる場所、使用する人によって自転車はさまざまな種類が造られている。スポーツに使われる場合は、特化した性能が求められており、一般用のものとは大幅に異なる。
[編集] 競技用
自転車競技に使われる車種。競技設定に適した中での速度を上げるための機能に特化しており、基本的には必要のない機能を一切つけていない。
[編集] スポーツ用
競技に参加しなくても自転車で身体を動かしたり、何かしら自己満足を満たすために挑戦したい人もいる。そのために特化した自転車をここでは「スポーツ用」と呼ぶことにする。スポーツ用自転車は競技用自転車と重なる部分も多いが、競技に求められる機能には関係ない二次的な要素(快適性、積載能力)が加味されて設計されている。
[編集] 日常生活用
日常で使うのに適した自転車。単純な構造のものが多く、車種の違いは形状の違いであることが多い。
[編集] 特殊な自転車
特殊な機能、用途のために通常の自転車と異なる形状あるいは機能が附随している。
[編集] 性能
一般的な自転車の速度は~40km/hである。搭乗者の体格に合わせて作られた競技用自転車では平坦な路面に於て一時的に80km/hを出すことも可能である(乗り手の体力や技術によって異なる)。平地での単独走行での最高到達速度記録はカナダのサム・ウィッティンガムが2001年にカウリングをつけたリカンベントで達成した142.51km/hで、これは人力駆動の乗り物による最高速度記録でもある。だが、実際の公式最高速度記録は1995年10月3日にオランダのフレッド・ロンベルバーグが268km/hの瞬間最高速度を記録、走行速度も250km/hを記録した。これは、瞬間的に自転車が東海道新幹線の最高速度にほぼ達したということを示すものである。因みに、この記録達成に当たっては前方に車を走らせ、スリップストリームに入り込んで走るという策が用いられた。
また、自転車による移動は生物と機械の両方の中で、その移動に要するエネルギーの量に関して突出して効率的であり、人間がある距離を移動するのに必要なエネルギーの量で比べると自転車がもっとも効率的な機械であることが実証されている。
[編集] 脚注
- ^ 自転車博物館サイクルセンター シマノによる運営。
[編集] 関連項目
- 自転車用タイヤ - 補助輪 - 空気入れ - ローラー台 - サイクルウェア
- バイコロジー
- 原動機付自転車 - モペッド - 電動スクーター
- ベロタクシー
- レンタサイクル
- サイクリングターミナル - サイクリングロード
- サイクルトレイン
- 一輪車 - 三輪車 - 4輪車
- 自転車メーカー一覧
- 日本の自転車 - 普通自転車 - 道路交通法 - 軽車両
- 駐輪場 - 放置自転車 - 自転車泥棒
- 新製陸舟車
- 銀輪部隊
- 自転車漫画 (自転車を題材にした漫画作品の一覧)
- 銀輪の風~世界の、シクロ・リポート~ (自転車競技のハイビジョン・ドキュメンタリー番組)
- 疋田智 (元祖自転車ツーキニスト・自転車文化人)