パチプロ
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パチプロ、もしくはスロプロとは、パチンコ・パチスロから得る収入を主な収入源として生計を立てている者の俗称。パチンコ・パチスロのプロというところから名づけられている。広義では単に「パチンコ・パチスロの遊技に関する高度な技術を持つもの」を指す場合もある。
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[編集] 実態
パチンコ、パチスロの収入を徒食の手段としているパチプロ・スロプロは、社会一般では職業として認められていない。正業に就かず、所得税を払っていない者は「無職」でしかなく、当然ながら社会的な保障・保険は何もない。 パチプー・スロプー(パチンコ/パチスロ+プータロー)、もしくはパチニート・スロニート(パチンコ/パチスロ+ニート)という呼称も、パチンコ・パチスロに否定的な人々を中心に近年使われている。
打ち子の中には自らをパチプロ、スロプロと称する者もあるが、背景が異なるため別の存在である。
[編集] 遊技の方法
[編集] パチプロ・スロプロの基礎
パチンコ、パチスロで勝つことは理論上極めて『単純』である。パチンコであれば雑誌などで紹介されているボーダーを計算し、それを上回る台を長時間打つ。パチスロの場合は高設定台を長時間打つか、ハイエナで立ち回ることである。雑誌などで紹介されている裏付けのない(オカルト)攻略法を駆使して稼いでいるタイプのパチプロはほぼ皆無である(逆に言えば、オカルト攻略法で稼いでいるパチプロが存在しないからこそ「オカルト」なのである)。ボーダー越えの台や高設定台を長時間打つことが、勝つための(裏づけのある)攻略法の基礎である。
これらは一見して高度な技術と経験を必要とするように感じられるため、初心者は勝てないと考えがちだが、理論上では「正しい知識(どの状況が出る台で、どの状況が捨てる台なのか)」と「正しい立ち回り方(どの状態の台に打ち込み、どの状態が引き上げるタイミングか)」を身に付けることが出来れば、遊技歴1か月程度の初心者でも、そして誰でもパチプロになれる。
もっとも現実には『単純』と言えども『容易』なことではない(実際に短期間で修得が簡易であれば、パチンコ店がビジネスとして成立しない)。いわゆる機械割やボーダー超え、またはパチスロの高設定という数字はあくまでも理論値であって、実際のホールに設置された実機ではROMの放出アルゴリズムや抽選の偶然性いかんで出玉量は著しく高下する。
パチンコにおいてはROMの状態の切り替わりというものはなく、ボーダーを超えて回る台を地道に打ち続ける(すなわち1回でも多く抽選させる)ことが結果的に勝利につながる。しかし、抽選の偶然性のため、毎日ボーダーを超える台を打ち続けていても長期的に収支がプラスになることはあるが、1日ごとの収支を常にプラスにすることはできない。
現実にホールに設置された実機の状態や回り方などから「ボーダーを超えるパチ台」などを見つけ出し、さらに上記のような有効な立ち回りが出来るようになるには、正しい基礎だけではなく、その運用と応用について、実際に自分が足を運ぶホールデータの収集と研究を、地道かつ恒常的に行うことが必要となってくる。
[編集] パチプロ・スロプロのタイプ
パチプロ・スロプロたちは上記のような状況を踏まえて打つタイプ(ホールの出玉の傾向やイベントなどの信頼性、出玉の推移などデータの情報収集解析や、パチンコ台の釘・パチスロ各機の設定毎の特徴から高設定機を看破するなどの理詰めで勝負するタイプ)と、逆にデータ的なものをさほど優先せず、アドリブや勘で台選びや打ち方を行うタイプに分かれることが多い。
[編集] 技術
技術については遊戯経験に比例してついてくるものであり、また近年のホールに設置してある台の傾向として、初心者でも上手な人でも対等の立場で打てるもの(パチンコであれば通常時の時短による止め打ちの必要性の薄れや、パチスロであればボーナス中の目押し不要など)が多く出てきているため、重要性は薄れてきている。
[編集] パチプロ・スロプロの実情
漫画等では数多くのパチプロ・スロプロが華々しく活躍しているが、現実には現在のパチンコ・パチスロ機の出玉性能(機械割)の低下(当然攻略割数も低下する)などから、純粋にパチンコ・パチスロの獲得金だけで生活を維持するに足りる資金を継続的に得ることは難しくなってきている。(日当は、投資金額×攻略割数×プレイ時間で計算できる) そのため、パチンコやスロットのみで生計を立てることが難しと感じて、定職に付くものや短期労働する側ら遊技する者も増えてきている。
またごく一部の有名人であるが、パチンコ・パチスロ情報誌のライターやパチンコ関連漫画の原作者などとして得られる原稿料や、パチンコ関連のテレビ番組の出演料、パチンコ店などが行うイベントの企画やゲスト出演によって得られる企画料・出演料等によって生計を立てている者もいる。主な有名人にリスキー長谷川 大崎一万発 しのけん 守山有人 マッドパチスロブラザーズ ひさぴょん TERU 射駒タケシ ベンツ小林 などがいる。
[編集] 近況の問題
またパチスロの場合、ここ数年間に多くのホールに導入されたストック機(内部で当選したボーナスを一旦貯留する)は、「天井」(1回のハマリの上限として機種毎に決まっている回転数。この数に到達すればストック切れの場合以外は必ず大当たりする)がある為、「もう少し辛抱すれば天井だから出る→天井まで回したのだから大爆発するはずだ(実際には好調・不調のアルゴリズムはあれど基本的には完全確率のため不確定)」という安易な考え方を生み、際限ない賭け金の投資や(天井1200回転の機種ならば、たとえリプレイや小役成立により300回転程度が無料と考察しても、単純に40000円もの投資金が必要)、スロプロの若者が急増して若年層の低就職率問題の一端となっている。
[編集] 関連項目
- サラプロ
- 学生プロ
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