パトリシア・ニール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

パトリシア・ニールとロアルド・ダール

パトリシア・ニール(Patricia Neal,1926年 1月20日 - )はアメリカ合衆国ケンタッキー州出身の女優である。テネシー州のノックスビルで育ち、ノースウェスタン大学でスピーチと演技を学んだ後にブロードウェイの舞台で活躍。1947年には"Another Part of the Forest"でトニー賞を受賞した。その翌年に映画デビュー。

1949年の「摩天楼」でゲイリー・クーパーと共演。二人は2年前から不倫の関係にあり、それが明るみに出て大きなスキャンダルに巻き込まれた。ニールは妊娠したものの二人は結果的に別れ、ニール自身も落ち込み仕事も来なくなったという。そんな時に作家のロアルド・ダールと出会い、1953年にニューヨークで結婚した。

1957年に「群集の中の一つの顔」でハリウッドに復帰。ポール・ニューマンと共演した1962年の「ハッド」でアカデミー主演女優賞を受賞した。

1959年、妊娠中に脳卒中に見舞われ一時は歩くことも喋ることも出来なくなってしまう。彼女の固い意志と懸命なリハビリのおかげで無事に出産し回復、1968年の"The Subject Was Roses"で再びアカデミー賞にノミネートされた。彼女のリハビリを支えた夫のダールとは、しかし30年の結婚生活を経て1983年に離婚している。

日本では1990年に彼女の自伝「真実パトリシア・ニール自伝」が新潮社から刊行されている。現在絶版。

孫娘のソフィー・ダールはモデルとなった。