ヒュー・パジャム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒュー・パジャム(Hugh Padgham)は、イギリス出身の音楽プロデューサー、音響技術者。ミュージシャンの感性を尊重し引き出す手腕は高く評価され、最も成功したプロデューサーの一人と言える。多くの賞を受けており、1992年には『Mix』誌上の投票で「最も影響力のあるプロデューサー・トップ10」に選出されている。
Advisions Studiosでイエスやエマーソン・レイク・アンド・パーマーのレコーディングに録音テープの技師として加わったのが音楽に関わる始まりだった。職場をLandsowne Studiosに移した後もアシステント的な仕事に従事していたが、1978年にTownhouseに移ってから、音楽プロデュースや技術チーフとしてXTC、ピーター・ガブリエル、フィル・コリンズらの録音に関わった。
ヒュー・パジャムの名は、フィル・コリンズのシングル「In The Air Tonight」で著名になり1980年代のポップミュージックで一世を風靡した「ゲート・リバーブ」サウンドを創始したプロデューサーとして知られている。この音響効果はヒューゴが技術を担当しフィルが演奏に加わったピーター・ガブリエル3枚目のソロアルバムで初めて使われたといわれている。この頃、パグハムは著名なイギリス人プロデューサー、スティーブ・リリーホワイトの元で録音技師として仕事をこなし、1980年代前半のヒットシングルやアルバムを数多く世に送り出した。
フィル・コリンズやピーター・ガブリエルとの仕事は、彼らのバンドジェネシスのアルバム製作に引き継がれ、1980年代には数多くのヒットを連発した。
ヒュー・パジャムは、時々ミュージシャンのビデオクリップに登場することがあった。彼はレコーディングにおいてミュージシャンをリラックスさせ、その力量を存分に発揮させて最高の成果を導く手法を得意とする。それらもあり、多くのミュージシャンからの尊敬を集める名プロデューサーである。
ヒュー・パジャムがプロデュースした主なミュージシャンは以下の通り。
- ビージーズ
- デヴィッド・ボウイ
- トニー・チャイルズ
- クラナド
- フィル・コリンズ
- ジュリアン・コープ
- シェリル・クロウ
- メリッサ・エスリッジ
- フリーダ(2002年映画のサウンドトラック)
- ジェネシス
- ピーター・ガブリエル
- ダリル・ホール&ジョン・オーツ
- エルトン・ジョン
- ポール・マッカートニー
- マイク&ザ・メカニクス
- ユッスー・ンドゥール
- ポリス
- サイケデリック・ファーズ
- スプリット・エンズ
- スティング
- トラジカリー・ヒップ
- ブライアン・ウィルソン
- XTC
- マクフライ
- 311
- 宮沢和史