ピクトリアリスム
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ピクトリアリスム(ピクトリアリズム、pictorialism, pictorialisme)とは、絵画的な写真のことである。ピクトリアル・フォトグラフィと呼ばれることもある。日本の写真においては、芸術写真とほぼ同義といってよい。
その発生は、19世紀にさかのぼる。
絵画的な画面構成、ネガへの加筆、ぼかしも併用したソフトフォーカスなどを特徴とする。
1910年ごろのストレートフォトグラフィの普及に伴い、厳しい批判の対象とされ(絵画を模倣するような作品は、写真の本来の姿ではないなど)、それ以前の勢力は失ったが、以降も、ストレートフォトグラフィの手法も取り入れつつ(例えば、ソフトフォ-カスを用いずに、画面構成だけを意図的に作り出したものとするような方向)、ある程度の勢力を保っている。現在においても、一般的な、写真作品のタイプの1つであるといえる。