フォーゴトン・レルム
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フォーゴトン・レルム(Forgotten Realms、忘れられた領域)は、ロールプレイングゲームの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D) 用キャンペーン・セッティングとしてエド・グリーンウッドが創造した架空の世界である。
当初はグリーンウッドの個人的なキャンペーン用に作成されたが、ドラゴン誌の長期連載で詳細が述べられ、1987年には最初のキャンペーン・セッティングが発売された。 その後も多数のサプリメントが発売され続け、1990年代にはAD&Dの代表的なキャンペーン・セッティングになった。
また、フォーゴトン・レルムを舞台とした小説やコンピュータRPGも多数発表されている。
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[編集] 地理
フォーゴトン・レルムは、アビア・トーリルという惑星上にある。 この世界は、フォーゴトン・レルム以外にもいくつかのD&D用キャンペーン・セッティングの舞台となっていて、フェイルーン、カラ・トゥア、ザハラ、マズティカといった大陸や、その他にも明記されていない広大な土地がある。 しかし、フォーゴトン・レルムの出版物は大部分がフェイルーンに関するものである。
アビア・トーリルはD&Dの宇宙観ではプライム・マテリアル・プレーンに存在するが、いくつかの出来事ではほかの実在プレーンも舞台になっている。 フォーゴトン・レルムの宇宙は完結した宇宙で、D&Dの標準のプレーンの輪からは独立しているが、ほかの実在プレーンからの来訪者もストーリー上の仕掛けのためによく使われる。
[編集] 宗教
フォーゴトン・レルムには、いくつかの多神教のパンテオンがある。 神々はこの世界とは切り離すことのできない存在であり、独自の行動原理に基づいて人間たちと関わり合っている。 フォーゴトン・レルムの歴史上、何人かのモータルが神格を手に入れた。
マテリアル・プレーンにおける神々のしもべには、信者やクレリック、パラディン、プロクシー、「神に選ばれし者」などがいる。 クレリックとパラディンは、ともにD&Dの基本キャラクタークラスで、特定の神を讃えることで力を得ている。 「選ばれし者」は、神々の力の一部を与えられたモータルで、神々の代理として活動する。 もっとも有名なのは、「ミストラに選ばれし者」(シャドウデイルの賢者エルミンスターなど)である。
ほかの神々の上位の存在として、超越神エイオーがいる。 エイオーは信者の存在を認めておらず、モータルの世界とは距離を置いている。 エイオーはタイム・オブ・トラブル(神々の戦い、小説『シャドウデイル・サーガ』で語られる)を独力で引き起こした。
[編集] 著名な登場人物
- エルミンスター (Elminster Aumar)
- シャドウデイルの賢者で、強力な魔法使い。
- ドリッズト・ドゥアーデン (Drizzt Do'Urden)
- 本来邪悪なドロウでありながら、善の心を持つレンジャー。そのためにアンダーダークの故郷(メンゾベランザン)を捨てた。2本のシミターを使いこなす剣士。
[編集] 関連作品
[編集] キャンペーン・セッティング
- フォーゴトン・レルムワールドガイド
- フェイルーンのモンスター
- フェイルーンの魔法
- フェイルーン・プレイヤーズ・ガイド
[編集] 小説
- 〈忘れられた領域〉クレリック・サーガ
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- 秘密の地下墓地
- ダークエルフ物語
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- 故郷、メンゾベランザン
- 異郷、アンダーダーク
- 新天地、フォーゴトン・レルム
- アイスウィンド・サーガ
- (アスキーエンターブレイン版)
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- 悪魔の水晶
- ドラゴンの宝
- 水晶の戦争
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- 富士見書房版
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- 魔石(クリスタルシャード)の復活
- 水晶宮(クリシャルティリス)の崩壊
- 暗殺者の影
- 暗黒竜の冥宮
- 海賊海峡の死闘
- 冥界(タルティルス)の門
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- プール・オブ・レディアンス
- プール・オブ・ダークネス
[編集] コンピュータゲーム
- プール・オブ・レイディアンス
- バルダーズ・ゲート
- アイスウィンド・デイル
- ネヴァーウィンター・ナイツ