ブレン・テン
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正式名称 | Bren Ten |
全長 | 222mm |
重量 | 1070g |
口径 | 10mmオート |
装弾数 | 11+1発 |
作動方式 | ショートリコイル(ダブルアクション) |
速度(V0) | 410m/s |
銃身 | 127mm/5インチ |
製造国 | アメリカ |
販売元 | ドーナウス&ディクソン社 |
ブレン・テン(Bren Ten)は、1983年にアメリカのドーナウス&ディクソン社(Dornaus and Dixon company)によって開発・販売された自動拳銃である。
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[編集] 特徴
本銃はまず仕様ありきで作られた銃であり、その理想的なスペックとは裏腹に、販売会社であるドーナウス&ディクソン社が生産中止を決める1986年のわずか3年間しか生産されなかった銃である。
80年代初期にアメリカの都市圏では強力なハンドガンを所持した犯罪者が増加し、警察官が主に使用していた.38S&Wや380ACPでは威力不足であると考えられた。しかし、コルト・ガバメントに代表される.45口径のハンドガンはどれも大きく重く、警官の携行銃としては不向きだった。また、一部で人気のあったマグナム弾使用銃は殺傷能力が高すぎて、公的機関用としては使用が難しかった。そのため警察官携行用にパワーを上げた製品の一つとして10mmオートという弾丸が考えられた。これは9mmパラベラムよりも強力で.45ACPよりも小さく(.45は約11mm).357マグナムに匹敵するマンストッピングパワーを持つとされた弾丸である。
銃本体は当時コンバット・シューティング(実戦的射撃術)の第一人者であったジェフ・クーパーが開発に参加し、チェコスロバキアの傑作自動拳銃Cz75をベースに作られている。これだけ理想的なスペックを詰め込み、FBIが10mmオート弾を制式採用したにもかかわらずセールスは伸び悩んだ。マガジンケースの生産が販売に間に合わなかったことが一つの要因とされているが、人気テレビシリーズの主人公が使った後も売れなかったことから、理想的なスペックを追い求めた結果これといって特徴がなく魅力の乏しい銃になってしまったせいではないかという指摘もある。初速はCz75よりも速く性能は優れた銃であった。ブレン・テンの「テン」は10mmの口径を指している。
[編集] バリエーション
- スタンダード・モデル
- ミリタリーポリス・モデル
- スペシャル・フォーセズ・ライト
- スペシャル・フォーセズ・ダーク
- XM-9
- ポケット・モデル
- マークスマン・スペシャル・マッチ・モデル