ボフォース
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第二次世界大戦期の37mm対戦車砲や40mm機関砲などの優秀な兵器を製造した。また、有名なドイツの88mm高射砲もクルップ社とボフォース社が生産提携して開発されたものから発展した。
ボフォース社は、1646年にスウェーデンのカルルスクーガに設立された鉄工所を前身とする。
この会社の最も有名なのは、経営者であるアルフレッド・ノーベルであろう。ノーベルは、ボフォースを鉄工所から、研究開発に基づいた現代の大砲・化学工業メーカーに発展させることに成功した。実質2年あまりしか経営に携わっていないが、彼の資金力と研究開発は、その後のボフォース社の発展に非常に大きな役割を果たした。
1930年代に、ボフォースによって開発された40mmの高射機関砲は、第二次世界大戦の対空戦闘に決定的な役割を果たすこととなった。事実、アメリカの艦載対空兵器の中で日本の航空機を最も撃墜したのは、ボフォース社製の40mm機関砲であるという見方の意見さえある。
かつてボフォースの重火器部門だったBAE システムズ・ボフォース (BAE Systems Bofors) は2006年までBAEシステムズ社(イギリスの航空・宇宙企業)の子会社として存続していたが、現在はBAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツ (BAE Systems Land and Armaments) 社の子会社であるBAE システムズ AB (BAE Systems AB) となっている。
[編集] 沿革
- 1646年、スウェーデンのカルルスクーガ (Karlskoga) にボフォース鉄工所設立。
- 1873年、会社設立。
- 1894年、アルフレッド・ノーベルがボフォースを買収し兵器製造業に進出。
- 2000年、サーブ社がセルシウス社を買収(ボフォースの親会社)。
- ミサイル部門は、サーブ・ボフォース・ダイナミクス (Saab Bofors Dynamics) となる。
- 重火器部門は、アメリカのユナイテッド・ディフェンス・インダストリー社に売却される。
- 2005年、BAEシステムズ社がユナイテッド・ディフェンスを買収。
- 重火器部門は、BAE システムズ・ボフォースとなる。