ボーンチャイナ
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ボーンチャイナは、磁器の種類のひとつ。ボーンは骨の事で、チャイナは磁器を指す。JIS規格では「素地は少なくともリン酸三カルシウム、灰長石およびガラス質からなり、かつリン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)の含有率が30%以上のもの」とされる。
ボーンチャイナと呼ばれる乳白色のなめらかな焼き物は、18世紀にミントンが発明した。原料に骨灰(リン酸カルシウム)が添加されていたが、近年では骨灰を使わずに骨リンを用いる方法もある。焼結前は灰色をしており、焼結することにより乳白色へと変化する。一度焼結したものでも粉砕することにより何度も作成し直す事が可能である。また、焼結後に出来たバリと呼ばれる不要な出っ張りなどはカット後、再度焼結し直すことによりなめらかになることも特徴の一つである。
一般磁器に比べ、素地が薄いにもかかわらず、チッピング強度が強い。透光性があり、メーカーによっては、ボーンチャイナ製のランプを作っているところもある。陶器とちがって、吸水性はない。青白い一般磁器に比べ、乳白色の温かみのあるボディーが特徴。現在、日本でボーンチャイナに使用される粘土は有田などが主産地である。