ポール・スウィージー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ポール・スウィージー(Paul Marlor Sweezy、1910年4月10日 - 2004年2月27日)は、アメリカの経済学者。ポール・バランと並ぶ、アメリカでは希少のマルクス経済学者。
ニューヨーク・ファーストナショナル銀行(現シティバンク)副頭取の次男で、ハーバード大学卒業後、一年間ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに留学。1946年までハーバード大学経済学部教授(ただし、テニュアの取得はマッカーシズムによる阻害で断念)。主著『資本主義発展の理論』(1942年)はそれまでのマルクス経済学の論点を整理した書として有名。1949年には社会主義者のための月刊誌『マンスリーレビュー』を創刊し、現在も刊行されている。
生涯の研究テーマは独占と恐慌。マルクス経済学に傾倒する以前は、特にシュンペーターに強く期待された一流の理論経済学者として目され、ミクロ経済学の複占・寡占における屈折需要曲線の命名などの業績をあげた。
[編集] 著書
[編集] 単著
- The Theory of Capitalist Development (D. Dobson, London, 1946.) (都留重人訳『資本主義発展の理論』新評論、1967年)
[編集] 共著
- Baran, Paul A. & Sweezy, Paul M. Monopoly capital: An essay on the American economic and social order (Monthly Review Press, 1966). (小原敬士訳『独占資本』岩波書店、1967年)
カテゴリ: アメリカ合衆国の経済学者 | 1910年生 | 2004年没