マーシャル・ロー
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『マーシャル・ロー』(原題:The Siege)は1998年に製作・公開されたアメリカ映画。邦題のマーシャル・ロー (martial law) は戒厳令の意味。
監督はエドワード・ズウィック、出演はデンゼル・ワシントン、ブルース・ウィルス、アネット・ベニング、トニー・シャルーブである。デンゼル・ワシントンとエドワード・ズウィックとの、3度目のコラボレーション作品であり、DVDの特典映像であるメイキング・オブ・マーシャル・ローでは、彼ら2人のお互いに対する思いや作品に傾ける熱意について詳しく語られている。
[編集] ストーリー
この映画は、FBIエージェントのアンソニー・ハバード(デンゼル・ワシントン)がニューヨーク市内で続発する連続バス爆破テロを食い止めるために活躍する姿を描いている。途中、かつて中東で共産政権に対抗するためにアラブ人を訓練したCIA捜査官のエリース(アネット・ベニング)や陸軍のダヴロー将軍(ブルース・ウィリス)が絡み、映画の中盤、ブロードウェイシアターが爆破され、続発するテロに対応するためニューヨーク市に戒厳令が敷かれダヴロー将軍が治安の維持を担当する。
[編集] この映画について
この映画は1998年に製作・公開されたが、現実に起こった2001年のアメリカ同時多発テロと極めて酷似している内容となっている。例を挙げると、連続爆破テロの黒幕・実行犯がアラブ系イスラム教徒であったり、本来ならば無関係であるはずの一般のイスラム教徒までがスタジアムに隔離され、その中にはFBI捜査官を父に持つ13歳の少年までもが隔離の対象にされたり、と2001年のアメリカ同時多発テロとの類似点が話題になった。同時多発テロが起こった後、テロの実行犯グループはこの映画を観て、バスよりも甚大な被害を与えられる飛行機を自爆テロに使おうと思いついたのではないか、まことしやかに噂された。同時多発テロ事件後、日本ではTV放送予定があったが上記の理由により放送が無期限延期となった。(→2006年11月に日本テレビの月曜映画枠において字幕版が放送された)
[編集] キャスト
- アンソニー・ハバード:デンゼル・ワシントン
- エリース・クラフト:アネット・ベニング
- ウィリアム・ダヴロー将軍:ブルース・ウィルス
- フランク・ハダッド:トニー・シャルーブ