モバ絵
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モバ絵は携帯情報端末(PDA)で描かれるコンピュータグラフィックス(CG)のことである。
[編集] 概要
PDAという制約された環境でも描けるという、ある意味ネタとして描かれることも多い。
しかしながら、どこでも手軽に描け、液晶画面を直接タップするという自然な描き味を実現できるため、必ずしもネタ的要素ばかりで描かれるわけではない。
[編集] 歴史
日本でのPDAはZaurusが比較的普及が早く、手ごろな手描き環境が提供されたことから、「ザウ絵」と称して半ばネタ的に描かれ、PDAで描くCGが広く知られるようになったと思われる。
その後palmの普及から「palm絵」と呼ばれる物も現れた。しかし、palm向けに開発されたツールは手書きメモや作図を目的としたものが多く、絵を描くことを指向したツールがあまり提供されなかったため、これによる広がりは限定された。
しかし、Pocket PC、Windows Mobileを中心に端末が高性能化したことや、絵を描くことを目的としたツールの開発が進んだため、ネタではなく、本格的にモバイルで絵を描くユーザも増えていった。
ここに来て「ザウ絵」のようなモバイルで描く絵を総称する共通名称は見られず、PDAをもじって「PD絵」などと呼ばれることもあったが、今は「モバ絵」で落ち着いているようである。
近年、VAIO TypeU など、PDAとあまり運用が異ならない形態のPCの登場や、逆にW-ZERO3[es]のような充分なPDA機能を持った携帯電話の登場など、どこまでがモバ絵なのか曖昧な部分ができつつある。