レグルス
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レグルス(Regulus)はしし座α星で学名はα Leonis(略称はα Leo)。意味はラテン語で「小さな王」。全天21個の1等星の中では最も暗い。黄道上の唯一の1等星で航海位置の計測の基準となる常用恒星。視等級1.35等、スペクトル型B7Ⅴeの青白色の主系列星、直径は太陽の3.8倍、自転周期は15.9時間、絶対等級-0.53等、距離は77.5光年、8等星が近くに見える二重星である。コル・レオニス(Cor Leonis、獅子の心臓)とも呼ばれるが、この名も「レグルス」同様ラテン語に由来している。
[編集] レグルスの形状
アメリカ・カリフォルニア州ウィルソン山の光学干渉計施設(口径1m望遠鏡6台を使用)でレグルスの大きさ・形などの観測が行われ、その結果及び他で行われたスペクトル観測、コンピュータによるモデル計算によりレグルスの形が明らかになった。その結果、レグルスは高速で自転しているために赤道部分が遠心力で膨れ上がり、赤道半径は極半径より30%も大きいことがわかった。そのため、極の温度は15100℃なのに対し、赤道部は10000℃しかない(つまり、極は赤道部より5倍も明るい)。レグルスの自転軸は天の北極より86度も傾いている。しかも、レグルスの固有運動の向きはその自転軸の向きに偶然一致している。さながら、回転しながら突き進む弾丸のようである。
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