ロザリンド・クラウス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロザリンド・クラウス(Rosalind Krauss, 1940年 - )は、アメリカ合衆国のポストモダニズムを代表する美術批評家、理論家。1969年ハーバード大学にて博士号を取得。ハーバード時代の師クレメント・グリーンバーグ、学友のマイケル・フリードから影響を受け、はじめフォーマリズムの批評家として出発する。
作品内の物語性よりも画面の「平面性 (flatness)」に重きを置く師・グリーンバーグのフォーマリズム批評に、1960年代以降の美術作品を分析するツールとしては限界を感じたクラウスは、次第にグリーンバーグ批評とは決別。独自の脱構築的な批評へと向かう。1976年には現在も刊行の続く美術批評理論誌『オクトーバー』を創刊する。
[編集] 著書(主な日本語文献)
- 『オリジナリティと反復』 小西信之訳/リブロポート/1994年
- 『批評空間 臨時増刊号 モダニズムのハードコア』「視覚的無意識」[部分訳]小俣出美・鈴木真理子・田崎英明訳/太田出版/1995年
- 『ピカソ論』 松岡新一郎訳/青土社/2000年