丸田祐三
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丸田祐三(まるた ゆうぞう、1919年-)は、日本の将棋棋士。九段。元・日本将棋連盟会長。長野県長野市出身、棋士番号43。
[編集] 来歴・人物
- 歩の使い手であることから「小太刀の名手」と呼ばれた、最後の戦前派棋士。1961年の名人戦などタイトル戦登場4回、棋戦優勝10回、A級は通算、24年。戦後の混乱期とはいえ、四段から二年で八段というスピード昇段記録を持っている。1996年3月77歳で引退(最年長記録)。将棋界のイベントのプロデュースなどを務める。1981年藍綬褒章、1995年勲四等旭日小綬章。
- 写真家丸田祥三の父。
- 長野県出身となっているが、これは母親が里帰りをして出産したためで、実際の出身地は東京都。
- 奨励会時代に召集され、陸軍の衛生兵としてヤップ島で終戦を迎えた。
- 復員後は特例で四段に昇段し、日本将棋連盟の理事を長年務めた。経理に明るく、連盟の給与体系を作ったとされる。後に日本将棋連盟会長を一期務める。(現在は同連盟の顧問)
- 抜群の記憶力の持ち主で、棋譜を覚える他にも、麻雀の牌を裏の模様で半分以上覚えてしまったという逸話がある。
[編集] 昇段履歴
[編集] 主な成績
タイトル戦登場・挑戦
登場回数合計 4回
獲得合計 0期 優勝履歴
- 九・八・七段戦 1回(第1回-1954年度)
- B級選抜トーナメント 1回(第4回-1956年度)
- 高松宮賞争奪選手権戦 2回(第2回-1957年度・第3回)
- NHK杯戦 3回(第9回-1959年度・第15回・第18回)
- 王座戦 2回(第8回-1960年度・第13回)
- その他 1回
- 優勝合計 10回
- 第23回(1995年度) 東京将棋記者会賞
その他表彰
- 1981年 藍綬褒章
- 1986年 将棋栄誉賞(通算六百勝達成)
- 1995年 勲四等旭日小綬章