五島美術館
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五島美術館(ごとうびじゅつかん)は、東京都世田谷区上野毛三丁目(かみのげさんちょうめ)にある、日本・東洋の古美術が中心の私立美術館である。
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[編集] 概要
国宝『源氏物語絵巻』を所蔵することで名高い五島美術館は、東京急行電鉄(東急)を創設した実業家五島慶太の美術コレクションを保存展示するため、五島の没した翌年の1960年に設立された。
自ら“古経楼”と号した五島の収集は、経典、禅僧墨蹟などの書跡類から始まり、のち絵画、陶磁器などの名品も多く入手した。その豪快な経営手法から「強盗慶太」のあだ名もあった五島は、古美術品収集にも執念を燃やした。名品の『源氏物語絵巻』は、戦前の大収集家益田孝の収集品で、戦後、実業家高梨仁三郎(1904年 - 1993年)のコレクションに入っていたのを、五島が死の直前に入手したものである。
五島美術館の建物は吉田五十八(いそや)の設計で、寝殿造の要素を現代建築に取り入れたものである。展示館の背後には武蔵野の面影を残した広大な庭園が広がる。展示室は1室のみで、随時特別展やテーマ展示が行われている。他に、ロビーには重要文化財指定の木造愛染明王坐像が常時置かれている。
なお、美術館と同じ住所には、五島が1949年に創設した、財団法人大東急記念文庫がある。文庫の蔵書は一般には公開していない(閲覧は大学教授、助手等、学術研究を目的にし、なおかつ、館長が許可した者に限定)が、文庫所有の絵画、書跡などは五島美術館の展示で随時紹介されている。
[編集] 指定文化財
[編集] 国宝
- 源氏物語絵巻 絵4面詞9面
- 紫式部日記絵巻 絵3面詞3面
- 古林清茂(くりんせいむ)墨蹟 1幅
- 無準師範(ぶじゅんしばん)墨蹟 1幅
- 西都原古墳出土金銅馬具類
[編集] 重要文化財
(絵画)
- 佐竹本三十六歌仙切(元輔) 1幅
- 観普賢経冊子 1帖
- 上畳本三十六歌仙切(貫之) 1幅
- 梅花小禽図 伝馬麟筆 1幅
- 駿牛図断簡 1幅
- 前九年合戦絵詞断簡 1幅
- 地獄草紙断簡 1幅
(彫刻)
- 木造愛染明王坐像 1躯
(工芸品)
- 金襴手透彫花鳥文仙盞瓶 1口
- 古伊賀水指 1口
- 砧青磁鳳凰耳花生 1口
- 鼠志野亀甲文茶碗(峰紅葉) 1口
(書跡典籍)
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(考古資料)
- 画文帯四仏四獣鏡 1面
- 鎏金獣帯鏡(りゅうきんじゅうたいきょう) 1面
- 大和国金峯山経塚出土品(経巻残欠) 一括
- 飛天伽鳥八花鏡 1面
[編集] 国宝(大東急記念文庫所有)
- 六祖挟担図 1幅
- 白描絵料紙理趣経 1巻
- 史記 孝景本紀第十一 1巻
[編集] 重要文化財(大東急記念文庫所有)
(絵画)
- 寒山図 霊彩筆 1幅
- 北野天神縁起残欠(弘安本) 3幅
- 絵因果経 1巻
- 高僧像 1巻
- 白描四天王図像 4幅
(書跡典籍)
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