会津塗器
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会津漆器(あいづしっき)は、福島県会津地方に伝わる伝統工芸品の一つ。
国の伝統工芸に指定されている。歴史的には津軽塗りや輪島塗よりも早くから盛んとなった。螺鈿・漆絵・乾漆・蒔絵・真塗りなど多岐にわたる技法がある。木材は、栃・紅葉・ケヤキ・赤ケヤキ・ほう・桜などがある。会津若松市内の門田地区の漆器団地には、漆器屋・漆屋・木地屋などがある。
現在、売上高の減衰・後継者の育成など大きな問題を抱えている。その為、新製品の開発、新たな漆の開発、職業訓練校の運営などの動きが行なわれている。
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[編集] 歴史
- 16世紀後半に当時の領主である蒲生氏郷が近江国日野から日野椀の木地師と塗師を招き、会津漆器の基礎を作り上げた(これ以前にも木地師は存在したが、需要を満たすほどではなかった)
- 1630年頃には、漆器の製造が盛んになり江戸への移出が始まった
- 1666年頃には、大規模な産業にまで発展していた
- 会津藩政時代には、技術革新に熱心に取り組み、中国やオランダなどへも輸出された
- 明治維新で大きな打撃を受けたが、最早産地として復興が行なわれた
- 昭和初期には、海外への輸出品として重要視された
- 戦後、プラスチック漆器の製造に成功し好況を迎えたが、生活の洋風化により売上げに陰りが見え始めた
[編集] 塗り物の種類
装飾品ではなく、生活用品を中心としている。
- 汁椀
- 吸物椀・煮物椀
- 茶托
- 銘々皿
- 姫小重
- 重箱
- 屠蘇器
- ぐい飲み
- パネル(蒔絵額)
- 花瓶
- 小箱類
- ステイショナリー
- 位牌
[編集] 新たなる技術
新技術の一例を以下に示す
- 再生ペット樹脂を使用した電子レンジや食器洗い機で使用できる漆器
- 環境を選ばずに乾燥するうえに乾燥時間がたいへん短い漆
- 手びねりで造型できる漆粘土
- 代表的なものとしては坂本乙造商店が日産自動車と本契約を結び漆のインテリアを再提案させ、話題を呼んだ。 [要出典]
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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