元善光寺
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元善光寺(もとぜんこうじ)は長野県飯田市座光寺にある寺。元善光寺と名付けられる前は坐光寺(ざこうじ)と呼ばれていた。
古くはこの地を麻績の里(おみのさと)と呼んだ。推古天皇十年(602年)にこの地の住人本多(本田)善光が、難波の堀江(現在の大阪市)で一光三尊の本尊を見つけて持ち帰り、麻績の里の自宅の臼の上に安置したところ、臼が燦然と光を放ったことからここを「坐光寺」としたとされる。
その後皇極天皇元年(629年)、勅命により本尊は芋井の里(現在の長野県長野市)へ遷座され、この寺が善光の名をとって善光寺と名付けられたことから、坐光寺は元善光寺と呼ばれるようになった。遷座された本尊の代わりに勅命によって木彫りの本尊が残され、また「毎月半ば十五日間は必ずこの故里(飯田)に帰りきて衆生を化益せん」という仏勅(お告げ)が残されたことで、「善光寺と元善光寺と両方にお詣りしなければ片詣り」といわれている。