公民連合政権構想
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公民連合政権構想(こうみんれんごうせいけんこうそう)は、1979年12月6日に公明党と民社党が選挙対策や国会対策での緊密な協力関係を重点に自民党政権崩壊後受け皿となる「中道連合政権」構想である。
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[編集] 公・民党首確認事項
- 中道連合政権は、自民党一党支配から政治の流れを変える事を目的とするのであるから自民党との連合・連立は、行わない。
- 中道連合政権樹立に至る種々の情勢の推移に対応するに当たって随時協議の上、公民両党は、一致した行動をとる。
- この中道政権構想は、両党機関の承認を得る事とする。
公明党竹入義勝中央執行委員長-民社党佐々木良作中央執行委員長
[編集] 中道連合政権構想
この政権構想は、極めて近い将来に樹立される政権を想定し八〇年代前半に予想しうる内外情勢に対応する基本路線と政策の基本目標の示した。
[編集] 基本路線
- 一 自民党政権を終わらせ政治の流れを変える事を目的とする。この見地から自民党の誤った政策、腐敗した体質に反対し、この「基本路線」と「改革の基本目標」に賛成する努力を糾合する。
- 二 憲法を将来ともに守り、自由と議会制民主主義を擁護し発展させる。従って自由と民主主義の擁護について重大な疑義のある日本共産党は、連合政権の対象としない。
- 五 軍事優先でなく、平和5原則に基づく自主共存と平和外交や、多面的な国際協力、食糧、エネルギーの安定確保など総合的安全保障体制の確立し、日本の平和と安全に責任を持つ(*三、四略)
[編集] 政策の基本目標
- 一 清潔な政治、国民に開かれた政治・政治献金について個人献金への以降を推進する。
- 七 エネルギ-危機の打開、需要の安定確保、原子力発電の建設は、自主、民主、公開の原則を確立し厳格な安全審査と環境アスメントを行い、関係地域住民の合意の元に進める。
- 八 世界の平和共存と我が国の安全保障体制の確立、日米安保体制の解消を可能にする国際環境作りに努力し日米安保条約は、国連の集団安全保障機能の現状から見て我が国を取り巻く国際情勢の急激な変化を避けるため、当面は存続させる。我が国の自衛隊については改編の可否について検討する余地を残して差し当たり領土、領海、領空の保全の為の専守防衛に厳しく任務限定しシビリアンコントロ-ルを強化してこれを保持する。安保問題に対する国民的合意を形成するため、国会に安全保障、防衛に関する委員会を設置する(*二-六略)
[編集] 選挙協力の結果
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- 第36回衆議院議員選挙32選挙区
- 公明党推薦=民社党候補(14選挙区)
- 滋賀県全区西田八郎
- 民社党推薦=公明党候補(18選挙区)
- 和歌山1区坂井弘一
- 結果・43選挙区中22選挙区で当選
- 第12回参議院通常選挙地方区
- 2人区千葉県、岐阜県
- 3人区埼玉県(無所属候補の共同支援)神奈川県、
- 全国区
- 結果・25選挙区中9選挙区で当選。