出淵鞘香
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
出淵鞘香(いでぶち・さやか)は、『子連れ狼』の登場人物で、柳生烈堂の妾腹の娘で、出淵庄兵衛は同腹の、柳生兵庫、蔵人、軍兵衛は異腹の兄に当たる。架空上の人物。
父・烈堂の命により、兄・庄兵衛とともに拝一刀・大五郎父子の抹殺と柳生封廻状の奪回を行うべく、大和国喰代から江戸の柳生屋敷に呼び出され、庄兵衛が一刀に斬られた後、烈堂から「お手玉の剣」なる術を授けられ、拝父子の殺害に赴く。しかし、大五郎に幼い日の兄の姿を重ね合わせたせいか、「お手玉の剣」を見破った一刀が大五郎を肩車して鞘香に対峙したことで決意が鈍り、鞘香は一刀に斬られてしまう。
このことにより、烈堂の子女は尽く一刀に斬られたことになり、これまではあくまでも柳生一門のみで拝父子の抹殺を図ってきた烈堂は方針を転換。江戸幕府の影の実力者としての地位を利用し、各地の天領や諸藩、さらには莫大な懸賞金を餌に賞金稼ぎのならず者を用いてでも拝父子を殺害せんとするようになる。