半クラッチ
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半クラッチ(はんクラッチ)は、自動車及びオートバイの運転用語のひとつ。略して半クラとも言う。クラッチを完全につないでいない状態のこと。この状態にすると、エンジンの駆動力を車輪に加減して伝えることができるため、自動車の進行速度が遅かったり停車していても、エンジンの駆動力を車輪に伝えることができる。MT車を運転するために必ず習得しなければならない技術である。
[編集] 概要
MT車では、いったんこの状態を経由しないと停車から発進することができない他、シフトアップやシフトダウンといった、ギアチェンジの際にも必ず行わなければならない(但し例外として、エンジンの回転数をある部分で合わせることによってクラッチ操作をせずにシフトアップを行なう事も出来る)。なお半クラッチを多用しすぎると車内が焦げ臭くなるばかりか、クラッチディスクの磨耗を早める原因ともなる。
コツを掴む時期が二極化することが多く、特にこのテクニックが要求される坂道発進は、運転免許(マニュアルトランスミッション)の試験では必ず行なわれる課題であり、最初の難所とも言える。
そのほかレース等に於いても、スムーズで素早いスタートを行いたい場合には必須の技術である。こと近年の電子制御化されたフォーミュラカーのレースでもローンチコントロール(発進補助装置)は規制されており、このテクニック如何で序盤の順位が決まると言っても過言ではない。