古今図書集成
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古今図書集成(ここんとしょしゅうせい)は、18世紀、中国・清代の百科事典(類書)。現存する類書としては中国史上最大で、巻数10,000巻。正式名称は欽定古今図書集成。
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[編集] 概説
「古今図書集成」は、中国・清朝の康熙帝(在位:1662年 - 1722年)が、陳夢雷(1651年 - 1741年)等に命じて編纂を開始した。その後更に、雍正帝(在位:1722年 - 1735年)の命により、明朝の「永楽大典」に倣い、蒋廷錫(1669年 - 1723年)等が増補した。
「古今図書集成」は、1725年(雍正3年)12月に完成した。
[編集] 構成
「古今図書集成」は、広く古来の典籍から、同類の関係する記事を抽出して集めたものである。その構成は、以下の通り、まず6彙編に大分類し、次にそれぞれの彙編を32典に分かち、さらにそれぞれの典を6,109部に細分した形式となっている。それぞれの部は、彙考・総論・図表・列伝・芸文・選句・紀事・雑録・外編に区分して記載されている。
[編集] 彙編
- 暦象
- 方輿
- 明倫
- 博物
- 理学
- 経済
[編集] 典
- 暦象彙編 - 乾象典、歳功典、暦法典、庶徴典
- 方輿彙編 - 坤輿典、職方典、山川典、辺裔典
- 明倫彙編 - 皇極典、宮闈典、官常典、家範典、交誼典、氏族典、人事典、閨媛典
- 博物彙編 - 芸術典、神異典、禽虫典、草木典
- 理学彙編 - 経籍典、学行典、文学典、字学典
- 経済彙編 - 選挙典、詮衡典、食貨典、礼儀典、楽律典、戎政典、祥刑典、考工典
[編集] 特長
「古今図書集成」は、出典が明記されているので、ある事項に関して関係資料の所在を調査する際には、便利なものである。
[編集] 版本
版本としては、1728年(雍正6年)版(銅活字本)の原刊本があり、その影印版が上海同文書局から刊行されている。原刊本・影印版とも、いずれも流通する刊本は少ない。
その他、上海図書集成局の1884年(光緒10年)版(活字本)がある。こちらの方は、縮刷本もあり、台湾版の影印本もあり、広く流通している。
また、「考証」24巻、「目録」40巻、「分類目録」(文部省編)などの参考図書類があり、本書の利用に際しては、活用すべきものである。
日本には、完成後間もなく、江戸幕府の8代将軍・徳川吉宗によって取り寄せられた初刷り本が渡来した。この初刷り本は、幕府の蔵書文庫である紅葉山文庫の一部として、明治維新後には政府の蔵書となった。その後、明治天皇の勅旨を以って東京大学に下賜された。しかし、関東大震災の際に図書館が類焼し、「古今図書集成」の初刷り本も焼失した。