和暦
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和暦(われき)は日本独自の暦法であり、元号とそれに続く年によって年を表現する。飛鳥時代の孝徳天皇による大化がその始まりであり、以来15世紀に渡って使われ続けてきている。
元号は現在では天皇の皇位継承の際に改めることが元号法によって定められているが(一世一元の制)、明治以前では不吉なことがあったり、病が流行するつど改元され、そのほとんどは1年から長くて10数年の非常に短い期間しか持続しなかったため、平成までに250の元号が存在する。
日本の年表記法として、役所等の官公庁への提出書類は和暦を前提にした書式が数多く存在している。元号が数多く存在するため、時系列に連続した西暦に比べて、過去を正確にあらわすには元号を全て覚えるか照合作業が必要である、皇位継承による改元の際には1年後を正確に表現できない、年の途中で改元が行われる、改元ごとに多大な事務作業が発生する等の理由から実用的でないとの指摘もある。その一方で和暦による元号を用いることで大正レトロ・昭和世代のような表現方法により、曖昧ながらも一定期間を抽出した世相や世代の時代背景を表わす利便性も存在する。