問屋街
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問屋街(とんやがい)は、大都市圏等において、特定業種の問屋が集中して形成された街の一帯を表す言葉である。歴史的な伝統のある町では、城下町としての築城の時に、鉄砲、吹き矢、刀鍛冶などの同業者を集めて一カ所に住まわせて以来の伝統を持っていることもあるし、或いは戦後の闇市の時代からのと、その事情や背景はさまざまである。専門業者向けの卸商の集まったところもあれば、一般の買い物客も相手にするというケースもある。
市街地の再開発により、共同でビルを建設したり、「卸団地」等と称して郊外に大規模なスペースを確保し問屋を集約させる事例も多く見られた。又近年、日本における従来の商取引の慣行に沿わず、メーカーとの直接取引により問屋を通さない小売店が出現した事等により、所によっては衰退の傾向にある問屋街もある。このような街では、市街地に多くの空き店舗が出現することになり、それを利用して、若者向けの衣服等、従来とは違った業種の店舗が集まり、地域の活性化に繋がりつつあるケースも見られる。
[編集] 代表的な問屋街
- 仙台
- 卸町 - 食料品、生活雑貨、繊維、建材、金属など総合卸団地
- 名古屋
- 長者町問屋街 - 繊維製品
- 明道町(めいどうちょう) - 駄菓子、玩具、人形など
- 京都
- 室町 - 京呉服
[編集] 関連項目
- 卸商
- 卸市場