回折格子
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回折格子(かいせつこうし)とは、プリズムと同じように、色々な波長の混ざった光から特定波長の光を取り出す光学素子のこと。
もともとは細いスリットを多数平行に並べ、そこに光を入射するとスリットを通過した光が回折して広がり、お互いに干渉して特定の角度で特定の波長の光のみが見えることを利用した。 現在の回折格子は鏡面加工した金属板に1mmに数千本の溝を平行につくり反射光が干渉し合う事を利用している。この回折格子を回転して入射角と反射角を選択することで特定波長の光を取り出すことができる。
原子や分子が特定波長の光を吸収したり放射することを利用した様々な分析機器に利用されている。 狭いスリット1つでも白色光を通して斜めに見ると虹色に見えることで原理を確認する実験ができる。 グレーティング(grating)とも言う。