国際ガイドライン
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国際ガイドラインは、アメリカ心臓協会 (AHA) と国際蘇生連絡協議会 (ILCOR) が策定した科学的合意文章の日本語通称である。心停止、脳卒中患者などに対する手当の方法について記した文書であるが、厳密な根拠を明確にした上で対応法を記した点で過去の処置法とは大きく異なることが特徴である。
原文のタイトルは“International consensus on cardiopulmonary resuscitation (CPR) and emergency cardiovascular care (ECC) science with treatment recommendations”。邦題のタイトルは検討中であるが、「心肺蘇生と心血管緊急治療における科学と治療推奨の国際コンセンサス」と呼ばれることが多い。
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[編集] 略称
本項目は長文のため、以下のような様々な略称で知られている:「ガイドライン2005」、「G2005」、「AHAガイドライン」、「AHA2005」、「国際ガイドライン」。標準的な略称はまだ存在していない。
[編集] 名称
国際蘇生協議会は、数年おきにこのガイドラインを更新している。よって、国際ガイドライン2000、国際ガイドライン2005などと発表された年号をその後に付けることが多い。
[編集] 2000年発表時の骨子
心肺蘇生法の標準的方法について、十分な統計手法を使い科学的に根拠を以て提出された世界に向けて発表された。内容が充実していたため、国際蘇生連絡協議会を通じて瞬く間に世界中に広がった。市民レベルの自動体外式除細動器の利用の勧め、心肺蘇生開始までの手順の簡略など、従来のスタンダードに比べて多くの変更が行われた。
[編集] 2005年発表時の骨子
2000年発表の内容が質・量共に従来のデータを凌駕していたため、世界中が2005年の去就を見守る中の発表であった。心肺蘇生法の胸骨圧迫対人工呼吸法の比率を15:2から30:2に改めるなど、従来よりも胸骨圧迫に注目した点が要諦である。
[編集] 関連項目
- 国際蘇生連絡協議会 (ILCOR)
- 日本蘇生協議会
- アメリカ心臓協会 (AHA)
- 救命の鎖
- 心肺蘇生法
- 一次救命処置
- 二次救命処置
- 応急処置
- 救命講習
- メディックファーストエイド
- 応急手当普及員
- 赤十字救急法救急員
[編集] 外部リンク
- アメリカ心臓協会
- 日本版ガイドライン『救急蘇生法の指針』改定!
- 日本版救急蘇生ガイドラインの主な変更点
- 心肺蘇生と緊急心血管治療のための科学と治療の推奨に関わる国際コンセンサス2005
- MFAジャパン公認トレーニングセンター ハッピーフォレスト 新ガイドラインに準拠して講習を提供