圧迫面接
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圧迫面接(あっぱくめんせつ)とは、面接で受験者に対して、わざと意地悪で威圧的な内容の質問をしてその受け答えを評価する面接技法である。特に、営業職や仕事で接客を伴う場合に、顧客や取引先からのクレームにきちんと対処出来るかどうかを見るという名目で行われる事が多い。又、緊迫した状況に遭遇した場合において、冷静に、そして適切に対処しうる能力を有するか否かを試すために、公務員の採用試験においても行われる事も多い。起源は、1990年代以降『面接の達人』といった就職試験ノウハウ本の中で定義づけられた。 特に新卒採用で1994~1995年あたりで各企業が実施し、社会問題化した事がある。
[編集] 圧迫面接の例
圧迫面接に際しては、例えば以下のような質問が受験者に投げかけられる。
- あなたは弊社に向いていないと思いますが。
- あなたは役所よりも民間の方が向いているのではないですか。(公務員試験で)
- もし不合格になったらどうしますか。
- どうせしばらくしてこの会社を辞めて他にいく(家業を継ぐ)のでしょう。
- あなたは弊社で「××をしたい」と言いますが、弊社には他の部門もあるわけで、例えば○○部門に配属されたらすぐに嫌になって辞めてしまうんですよね?
- (趣味を聞いた上で)それのどこが面白いわけ?
この他、筋の通った発言に対しさらに問い詰めたり、「絶対に無理だ!」と受験者を否定するような事も一つの技法として行われる。
圧迫面接に対して、腹を立てて面接担当者に反論する事、あるいは言葉に詰まり、反論ができず出来ずに黙り込んでしまう事は大きく評価を下げる事になる。又、その質問に対して不快感を抱いたとしても、それを面接官に悟られる事自体がマイナスの評価を受ける。すなわち、回答を聞く事が目的ではなく、うろたえたり、不快感を見せる事なく受け答えが出来るのかを見る事が目的である。