多調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
多調(たちょう)は同じ楽曲の同じ時間に全く違った調が同時に演奏される事を意図した作曲法。この技法によってポリフォニー的音楽が更に立体的になったり、半音などで同持に同じ旋律などを奏する事によって鋭さと共に「暈し」の手法を入れることができる利点がある。
実用例:代表的な作品はストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」や「春の祭典」、フランス系ではダリウス・ミヨーの弦楽四重奏曲や「屋根の上の小牛」や「プロバンス組曲」、「フランス組曲」などがある。部分的にはリヒャルト・シュトラウスの「サロメ」や「エレクトラ」、マーラーの交響曲第10番にも使われている。
これとは別に『複調』という術語があり、調性を2つ使った多調性音楽の一技法である。