大アラコ古窯跡
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大アラコ古窯跡(おおアラコこようあと)は、平安末期・鎌倉時代と考えられる渥美焼の古窯跡の1つ。愛知県の渥美半島にある田原市芦村町の大アラコ地区にある。
昭和25年(1950年)6月に藤原顕長の銘の入った陶片が出土、その後数度の調査を経て、同名の全容がわかる短頸壷をはじめ、多数の文字入り陶片が出土した。藤原顕長は1136年から1155年にかけて何度か三河の国司となった人物なので、大アラコ古窯が使われていた時期も特定された。なお、この壷は、現在愛知県陶磁資料館(瀬戸市)で展示されている。 他にも大甕・壷・鉢・山茶碗などが出土している。
昭和30年代までは渥美半島で過去に陶器を作っていたことは知られておらず、それに当たるものは「謎の黒い壷」と呼ばれていた。この大アラコ古窯跡の発掘を嚆矢として、渥美半島全域で古窯の調査が進み、多くの場所で陶器を生産していたことが明らかになったのである。
昭和46年(1971年)に国指定史跡となった。なお、現在の大アラコ古窯はむき出しになった土の斜面があるばかりで、特に見るべきものはない。
[編集] 他の著名な渥美半島の窯跡
- 伊良湖東大寺瓦窯跡(田原市)