大倉財閥
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大倉財閥(おおくらざいばつ)は、大倉喜八郎によって設立された日本の中堅財閥。十五大財閥の1つに数えられていた。
戊辰戦争において官軍に軍需品を売り財を得る。1874年貿易業にも進出する。その資金を元に1893年大倉組を設立。以後、鉱業、商社、林業、建設業などに進出し巨大化した。中国に本格的に進出したこと、銀行業に手を染めなかったことが大きな特色。
昭和に入り、人材育成を怠ったことに対するひずみが生じ低迷。 戦後の財閥解体により解散。大倉鉱業の資産はそのほとんどが中国にあった事から再建されずに消滅した。 中核企業であった大倉組は大倉商事となり中堅商社として存続したが、1998年8月に自己破産を申請し倒産・解散した。
[編集] 関係の深い企業
- 大成建設
- ホテルオークラ(現在は三菱地所や大成建設等が支援)
- 帝国ホテル(国際興業の関係会社、左記会社の経営悪化のため現在は米・カーライルの間接的な傘下に入っている)
- 川奈ホテル(経営破綻でコクドが買収。)
- 大倉火災海上保険(千代田大倉火災海上保険から千代田火災海上保険を経て、現在のあいおい損害保険)
- 日清製油(現日清オイリオグループ)
- 東海パルプ
- 帝国繊維(旧安田財閥系でもある。日本油脂(芙蓉・春光(旧日産)系)とは同根)
- 日本無線
- サッポロビール(旧根津財閥系でもある。現在は芙蓉グループ色)
- リーガルコーポレーション
- ニッピ(旧日本皮革、リーガルコーポレーションの兄弟会社)
- 太陽生命保険(T&Dフィナンシャルグループ)
- 太陽火災海上保険(日本興亜損害保険に合併)など
また、東京電燈(現東京電力)の創立にも手を貸している。 教育分野にも進出し、大倉商業学校(現 東京経済大学)を設立した。
[編集] 関連項目
- 大富
- 張麗玲
- 千代田生命保険(後のAIGスター生命保険、現AIG生命保険)
- 千代田火災海上保険(現あいおい損害保険)