安筆花
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安筆花(안필화、アン・ピルファ、1938年11月24日 - )は元日本国籍の北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)人。東京都葛飾区生まれ。日本名平島筆子(ひらしまふでこ)。
1959年12月の帰国事業で在日朝鮮人の夫とともに北朝鮮に帰国、2003年1月に来日した。北朝鮮を脱出し日本に帰国した日本人妻で初めて名前を公表し、テレビ朝日「報道ステーション」などに出演して北朝鮮に残した家族の救出を訴えた。しかし、2005年4月18日に北京の北朝鮮大使館で記者会見し、北朝鮮に帰国する意思を表明した。
この会見で、朝鮮語で話した安筆花は、日本(とりわけ自民党と公明党)を批判し、北朝鮮を賛美した。家族に会いたい思いが募り、北朝鮮に帰国する決心を固めたと思われる。この会見の翌日に安筆花は北朝鮮に帰国した。
後に帰国のための旅費を工面したと衆議院議員の平沢勝栄が証言したが、安筆花の中国にいる家族に会いたいとの要望を受け、中国への航空券を手配しただけで、北朝鮮への帰国は予期していなかったとしている。また帰国後に安筆花の名で平沢に手紙が送られており、その中で日本人に騙されて来日し、そして家族が恋しくなり自分の意思で帰国したこと、現在は幸福に暮らしているなどと主張した。北朝鮮事情に詳しい関係者の中には、安筆花の来日は日本の北朝鮮政策に関する情報を集めるためだったとの見方が強い、と唱える人もいるそうだ。
北朝鮮事情に詳しいジャーナリストの恵谷治は安筆花の帰国について、「安筆花は帰国後に北朝鮮の公安の尋問を受け、日本の北朝鮮政策や北朝鮮に批判的な日本人、北朝鮮に批判的な団体についての情報を喋ってしまった可能性が高い。脱北者を支援する団体の活動の妨げにならなければいいが」と話している。
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