定石
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定石、定跡(じょうせき)とは、アブストラクトゲームにおける用語である。お互いが最善と考えられる手を指していったときの一連の指し手のことをいう。チェスでは、「セオリー」とも。
石を用いる囲碁、オセロ、連珠などでは「定石」が、駒を用いる将棋、チェスなどでは「定跡」が用いられる。
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[編集] 囲碁の定石
囲碁における定石とは、碁盤の中の一部分(主に隅)における黒、白双方の最善の打ち方の見本であり、この通りに打てば部分的には互角になる手順を示したものである。
あくまでも部分的に互角な見本であり、他の部分の配石次第で定石どおりに打っても悪い結果になることがある。
定石は不変の物ではなく、プロ・アマチュアの棋士達によって研究が続けられており、改変、新造、棄却が常に行われている。
[編集] 定石の例
[編集] オセロの定石
対局の序盤において、互角となると考えられている打ち方の手順。
動物の名前が付けられているものが多いが、動物以外の形に見立てて名前を付けられたもの、
考案者・愛用者の名が冠されてるものもある。
互角でなくても、定石と呼ばれるものも多い。
[編集] 連珠の定石
[編集] 将棋・チェスの定跡
一般的には序盤が定跡化されており、指し手の選択によって、先手(白)よし、後手(黒)よしなどの変化が生じる。戦法によっては、終盤まで定跡化されていることもある。これらは日々プロにより刻々と変化している。
コンピュータ将棋やコンピュータチェスは(1)序盤での消費時間を少なくするため、(2)序盤でのミスを回避するため、多数の定跡をデータベースとして持っておき、定跡通り指していく。一度定跡から外れてしまうと、通常の計算方法による指し手となり、コンピュータ本来の強弱が発揮される。
チェスの場合、残り駒数が5以下の全ての配置について最善の手順が求められており、これも定跡ということができる。
[編集] 関連項目
- 升田幸三賞:将棋の新手、妙手の賞。